第八話 『マラソン大会と能力対決!!』
マラソン大会面倒くさい……。
マラソン大会当日……。
僕は優雅に一人でノコノコと走っていた。
悲しいことに、菊さんとは違うコースで走ることになってしまった。
その結果、一人という寂しい状況ができたのであった。
「うんうん、これがマラソン大会の醍醐味ですよねぇ~♪」
昔から好んで運動をしない僕は、マラソン大会や体育祭などが苦手なのである。
大きな活躍などしたことは無い。
う~ん…前も後ろも人が見当たらない。
これは別名『ドンケツ』という状況なのでは?
そう考えると、僕は少し焦り、ペースをあげることにした。
「今年の一年生は豊漁ですよ、校長」
「そのようだね。 実にスバラシイ!!」
「特にこちらの生徒はいかがでしょう?」
「……中々のものじゃぁ無いかい」
ペースをあげて一時間強走った辺りで僕は異変に気付いた。
「いくら、僕が遅くても、ここまでの差は生まれるものなのか?」
つい、独り言をポツリと言ってしまったが、まさにその通りであった。
周りには人一人として見当たらず、そこはマラソン大会の会場とは到底思えない場所だったからである。
走るのをやめ、ユックリと歩みを進めていると、その光景は突然やって来た。
そこには、大量の血を流している学生たちが、倒れている光景でした。
「……!!!?」
その光景は、僕の足を小刻みに震えさせた。
(何でっ!? どうして……?)
すると、奴は急に現れた。
「決まってるだろ? 学園一位の栄光を得るためだよ」
奴の一言は僕を動揺させて、その場へと座り込ませるのには充分なプレッシャーを放っていた。
「プッ! アハハハハ!! なんでぃ、特進二組の一位は女かよ?」
くっ…怖くて足が震えて、腰に力が出ない。
僕も、周りで倒れている人と同じ目に合わされるのかな……。
「? ……どうやら、このマラソン大会の目的がわからねぇようだな?」
「…目的って?」
僕は何とか、心を落ち着かせて、応えてみた。
「このマラソン大会は、より実戦向きにされた、『超能力』者同士の能力向上と、戦闘訓練を兼ねたプログラムなのさ」
戦闘……。
「そして、喜びなぁ! このコースで残っているのはテメェだけだ。 他の奴等は俺の能力の餌食にさせて貰ったぜ!」
「なにっ!?」
通りで人が見つからないわけだ。
しかし、この流れから察するに、僕はこいつと戦うことになる。
戦闘なんて経験をしたことの無い僕にとって、圧倒的に不利な戦いになるはずだ。
「さぁて、互いに名乗るとしようか!」
「名乗る!?」
「戦いのゴング替わりさ!!
俺は特進三組一位! 垣 多摩!!」
「くっ……特進二組一位……西東 北南! いきます!?」
僕の初めての戦闘が行われた。
菊さん、出てない……菊さーん~(T-T)
の人はコメントなどお願いします♪