表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
LAST GAME  作者: よむよみ
第四章外伝 魔王降臨

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

54/59

第五十三話 西の塔

 ◇


 今日も夢を見ている。

 今日は、空中に浮かぶ絵のようだ。


 サッと音がする。鳥が頭上で羽ばたいていた。

 子供の頃、空を飛びたいと思って眺めていた記憶を思い出す。


 浮かびたい。飛びたい。飛び回りたい。

 鳥のように自由に動き回りたい。


 そんな夢だ。


 でも、やっぱり一かけらかけていて、少し気持ちが悪い。

 夢心地の中、すっきりしたくて、ジグソーパズルの最後のピースを埋めた。


 左手を貫いていた杭が抜けたみたいだ。左手に自由が戻ってくる。


 ◇


 この同盟に入ってよかった。

 時間の無い自分でも楽しめる。


 昔の自分は、ゲームを時間をかけて楽しんでいた。


 スポーツで例えるなら野球。

 決まった動作を、繰り返し反復して練習することで上達していく感じ。

 ゲームを極めるために、時間をかけて練習して極めていた。

 特定の状況下での最善の行動をするため、行動を最適化していく。


 でも、このゲームでは違う。


「ジャンプで飛び越えればいいよ」

 昨日のごーやの言葉を思い出す。

 この同盟は、知らないで楽しむことを前提としている。

 ジャンプしようなんて発想は無かった。初めて気が付いた。

 TKGはその時与えられた情報を、最大限次の行動のために利用しようとしている。


 スポーツで例えるならサッカーだろう。

 もちろん決まった動作の反復練習も必要となるが、それだけではない。

 どの瞬間だって同じシチュエーションはない。

 その初めての状況を、今知っている情報を組み合わせて最善の行動を導き出す。

 日々の訓練だけではなく、その時々の頭の瞬発力も試される。

 これは、物語が無限に生み出されるこのゲームだからこその面白さだ。


 特にごーやの最近の発言は鋭いと感じた。

「ジャンプで飛び越えればいいよ」だけではない。

「プレイヤーをぶっ〇せばいいよ。暗殺者で」って言葉だってそうだ。

 同じゲームを楽しんでいるはずなのに、さらに一味違う視点でこのゲームを見ていた。

 きっとこのゲームを楽しむという事はそういう事なのだ。

 与えられた情報を組み合わせて、今の最適行動を常に考える必要があるんだ。


 西の塔の攻略だってそんな感じだった。


 いつも通りレベル上げをした後に、西の塔攻略に挑む。

 AYATOの言う通りに、この塔は、重力が鍵となるのだろう。

 前回、上にもなぜか迷路があることには気づいていた。

 下の迷路を入り口から解き、上の迷路を出口から解き、出会う地点を探すそんな仕組みだ。

 わかっていれば、難しくない。そう思っていた。


 ただ、この同盟はやはり、さらに最適な行動を目指しているみたいだ。


 下の迷路を皆でばらばらに探している間、一人KOJIはずっと上の迷路を見上げ覚えていた。

 下の迷路を攻略し、上の迷路に移った時に、KOJIは覚えていた通りに上の迷路を素早く抜けた。

 下の迷路を皆でバラバラに探している間に、KOJIは上の迷路を解いていた。

 ただ塔を攻略するだけではなく、皆それぞれその場で今自分は何ができるか考えて行動しているみたいだ。


 自然と皆が塔攻略の最適戦略を考えている。

 この塔の攻略は、迷路で時間がかかりそうな割に、特に早かったと思う。


 一つの状況下の最適戦略を追求する遊びも楽しかったが、

 このゲームでは、その時々の最善戦略を都度模索する瞬発力が試されているということだ。


 いくつか迷路を抜けて、最上階にたどり着くと、青いドラゴンだ。

 前回攻略時のドラゴンよりは一回り大きなドラゴンだったが、TKGの最善戦略の前には敵ではなかった。


 ラグビーボールのような青いクリスタルに触れると、青い光がさして、封印の盾が下りてきた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ