第四十一話 十六日目
10月16日(火)20時頃。
前回の後半は、物語が進行せず、みるみるうちにログインする人は減っていった。
日曜日、かろうじて、結果ぐらいはみてやるかと、そこそこの人数は戻ってきた。
今回は、掲示板のお知らせのおかげか、前回の最初程ではないけれど、人数が集まっている。
同盟チャットでは、ゲームの攻略に、何が足りなかったんだろうって会話がされていた。
俺は、解析班と共に、作戦を考えていた。
「悪魔を防衛するにはどうすればいい?」
「力不足では守るものも守れない。レベル上げが必要だ」
「前回の、TKGの方法は参考になる。レベル上げと防衛を交互にしていた」
「私たちは、さらに人数も多い。
レベル上げに専念する人と、防衛とレベル上げを半々する人に分ければいいと思う」
同盟チャットは、とても盛り上がっている。
「私は、できるだけPKはしたくないから……、近づかせないよう誘導するね」
モールも楽しんでいるみたいだ。
「俺は、防衛をしよう」俺の言葉に、みんなそれぞれ自分の役割を宣言し始めた。
「←レベル上げに向かう!」
「←防衛!」
「←誘導のお手伝いする!」
いい感じにばらけたみたいだ。
21時に近づく。そろそろコアタイムだ。
「まずは、悪魔探しをしないとな。防衛班は、全力で悪魔を探そう!」
「(`・ω・´)ゞ ラジャー!」
21時になった。コアタイムが始まった。
「皆の者!よろしく頼む!」
「( ̄^ ̄)ゞ 了解!」
「(>Д<)ゝ 了解ッ!」
「悪魔ハケーン。西の平原を南に移動してる」
悪魔の場所は前回と同じようだ。やはり悪魔の場所はランダムで決まるのかもしれない。
直ちに移動すると、TKGのメンバーと出くわした。
「今回も悪魔を防衛するのか」
「ああ、そうだ」俺の言葉にTAKASHIは身構え始めている。
「我々も悪魔を防衛することにした」
「あっ、そうなのか。それは助かる。
暗殺者の対人スキル、暗殺者には効果がないから、人数が少ない俺たちには正直お手上げだと思ってた」
暗殺というスキルは、敵モンスターには全く効果がない。
しかし、対人戦だと、一定確率で一撃必殺の効果があった。
レベルを上げて、タンク用に防御力を上げたプレイヤーでも一撃で殺されてしまう。
前回のTKGとの戦争、レベル的には拮抗していたはずだった。
それでも敗れたのはこのスキルのせいだ。
そんな対人スキルも暗殺者相手には効果が薄い。
会話が終わると、TKGは、前回と同様半数はレベル上げに向かった。
俺たちも、当初の作戦の通り、護衛用に6名を残し、他はレベル上げに向かわせた。
途中、俺自身のレベル上げもした。
今日は、他の多くの同盟も皆、レベル上げをしているみたいだ。
それに、暗殺者がとても増えていた。
同盟チャットで同盟員と会話した。
「暗殺者増えたな」
「そうですね。自分たちも増やしましたからね。
でも……、他の同盟の人たちが増やすと、なんか不気味ですね。
何か嫌な予感がします」
今日は、順調に終わった。
PKも起きなかった。モールたちが近づかないよう誘導してくれたおかげだ。
レベル上げに専念した人たちはもちろん、護衛部隊のレベルも十分上がっている。
TKG達も順調なようだ。
明日何が起こるのか、俺はこの時はまだ気づいていなかった。




