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LAST GAME  作者: よむよみ
第一章 はじまり

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第四話 新聞

「おっす」

翌朝の学校、浩司と裕也を見つけ、話しかけた。

既に、昨日のゲームについて話し始めているみたいだ。

「そういえば、新聞見たか?俺たち載ってたな」

そういって、浩司は裕也とハイタッチした。自分ももちろんハイタッチの輪に加わった。

喜んでハイタッチしたものの何のことかわかっていない。

「で、何のこと?」

「まだ、ログインしてないのか。ログインしたらわかるよ」浩司が教えてくれた。

相変わらず意味の分からないアンケートに雑に回答し、ログインボーナスをもらい、ログインする。


NPCが新聞を配りながら、口々に叫んでいた。

「号外。号外だよ~。東の塔のクリア。詳しい記事は新聞屋で買ってね!」

新聞の号外を受け取り、軽く内容を読んだ。

『号外:東の塔攻略グループ現る。

この国の4つの秘密のうちの一つ、東の塔が昨日21:59に攻略された。

攻略グループ名はTKG。期待の新星だ。

この塔は一人一回まで攻略可能だ。未攻略の方はぜひ行ってみよう。

攻略が難しい、不安と思っている方は、クリア時の詳細記録された新聞のご購入を!

他に3つの秘密がある。6日後の魔王討伐のために各自鍛えよう!』


「へぇ~。頑張ると新聞に載るんだ。なるほど。でもTKGってなんだ?」

「あー。俺らのグループの名前。3人の名前の頭文字をとった」

「TAKASHIにKOUJIにYUUYAだろ。あれ?Gって何?」

「昨日気づかなかったか?名前、ぐーやに変えたんだ」

裕也の言葉で、画面のチームメンバーの名前を見た。

言われた通り、ぐーやになっていた。それにKOUJIもコージになってた。

昨日はいろいろ急いでいたから、見落としていたらしい。

「あっ。本当だ。名前、ぐーやになってら。それにしても、チーム名:TKGって」

「おいしそうな名前だろ。その場で俺が考えたんだ」

裕也が自慢げに話している。まあ、面白いからいっか。

しばらく、3人で笑ってた。

自分が入って、TAKASHIとコージになってTKになったから、Gのぐーやに変えたのか。

少し申し訳ない気もしたけれど、裕也の笑顔を見てたらそんな気も失せた。


「それより、昨日の攻略で、剣が手に入っているはずだから、装備しておけよ」

もう一度画面に視線を戻す。

アイテム欄には、「勇者の剣」があった。早速装備した。

初期装備と比べて、攻撃力がだいぶ上がった!

「あれっ?でもステータス弱くなっているような……」

「あー。このゲーム。1プレイ終わると、取得経験値が激減するんだよ。俺は今レベル10だ」

自分の画面のTAKASHIもレベル10になってた。

なるほど。また、他の秘密の攻略が楽にならないようにレベルが多少戻されるのか。

また、スリリングな冒険を迫られるってことね。

チャイムが鳴った。ホームルームが始まる。

「また放課後ね」裕也の言葉に3人頷いて、自席に戻った。


――


授業中、昨日のプレイングを頭に思い描いていた。今になって思う、少し雑なところがあったなと。

今日はどんなプレイングをしようか、今日も新しい秘密だよなとか、考えてた。

放課後になると、いつも通り3人で集まった。


「作戦会議だ」俺の言葉に、浩司も裕也も笑ってた。

「今日は、レベル上げをしようと思う」浩司が提案した。

少し意外だった。レベル上げなんてしなくても、昨日は攻略できた。

同じように今日も攻略すると思ってた。「あれ?今日も新しいの攻略するんじゃないの?」

「ああ、昨日はサーバー一日目だったからうまくいったけど、今日は二日目だからな」

「そうなんだよ。どんなゲームにもガチ勢っているじゃん。

もう荒らされちゃって、これ以上は頑張っても、旨味が少ないのよ」

「そう。だから、今日からは王道的なプレイングをしよう」

浩司の言葉に「ふーん。そんなもんか」と俺は頷いた。


「というわけで、まずは、隆志は新聞を読め。

新聞に載った事で、10000 GCジーシー手に入ったはずだ。

そのコインで、初心者用の攻略記事を読もう」

GCジーシーというのは、ゲームコインの事で、ゲーム内通貨だ。

基本的にはログインボーナスとして配られる。

このゲームでは、ゲーム内通貨とサーバー内通貨は異なる。

ゲーム内硬貨では、新聞などで情報を買える。

サーバー内通貨は――このサーバーではゴールド――道具屋などでアイテムが買える。

ちなみに、一日のログインボーナスは200 GCジーシーだから、10000 GCジーシーは50日分だった。

俺も始めたばっかり、有識者の意見はしっかり聞いておこう。


放課後は、3人でゲームの新聞を読んでいた。

「なるほどな。このサーバーでは西の炭鉱がよさそうだな」浩司が言った。

俺も新聞に目を通している。「経験値稼ぎならここ」というタイトルの新聞だ。

「経験値の稼ぎ場所は、いつも違うって事?」

「そうなんだ。サーバーごとにおいしい場所は変わるんだ」

「そう。西の炭鉱は、西の平原にあるみたいだな。初めての場所だ」

昨日あれだけ皆を引っ張ってきた裕也が、慎重な姿勢だ。このゲームで初めて見た。

「よし、じゃあ、今日はそこにしよう」俺は何となく言ってみた。

「そうするか。でも、ちゃんと新聞読んで置けよ。

このゲームは、コアタイム外の準備期間が一番大切なんだからな」裕也が少し厳しい目で俺を見た。

裕也のこのゲームに対しての真剣さが伝わってきた。

「ああ、わかった。しっかり読んでおくよ」

そんな感じで、作戦会議は終わった。


帰り際に、浩司に話しかけられる。

「今持っているアイテムは売っておけよ。今なら原価の半額で売れるからな。

そして、SALEになったら7割引きで買い戻すんだ」

なるほど。そんな錬金術もあるのか。


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