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LAST GAME  作者: よむよみ
第二章 新米教師は妄想爆発中

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第十六話 技の古城

今日は土曜日。一般的な高校はお休み。

チームTKGがちゃんと集まるか少し不安だった。

青春はきまぐれ、高校生は勢いなのだ。

でも杞憂だったようだ。ちゃんとコアタイムになるとみんな揃った。


――


「よし、最後は技の古城だな」

「ああ、いつも通りやろう」

ごーやとカージが場を盛り上げる。

いつも通り、21時になったら、道具屋に駆け込みアイテムを揃える。

ガチ勢ではない俺たちは、ゴールドがいつもかつかつだ。


「ここが技の古城」MARIKOさんの澄んだ声が響く。

中世の城だ。手入れがされていて小綺麗ではあるが、それでも1000年の歴史が感じられた。


1階は世界の国のお片付けのようだ。

中央の台の上には、世界各国の国の形をしたアイテムがたくさん広がっていた。

それを、まわりの大陸名がかかれた箱にしまっていく必要があるみたいだ。


ここで一番活躍したのはMARIKOさんだった。男3人組は国の名前なんてほとんど覚えていなかった。

「国名があってよかった。さすがに形だけだったら答えられなかった」とMARIKOさんは言っていた。

自分たちの国は小さいようで、島が多く、意外と海まで含めるとだいぶ広いんだという事を知った。


二階に上った。二階の管理者だろうか、社会の先生のような悪魔が立っていた。

「それでは問題です。デデン」悪魔の甲高い声と共に問題が出題される。

いや、敵が登場する。画面上部には問題が提示され、悪魔が読み上げている。

社会の問題だ。

「世界で一番高い山は次のうちどれ?」

山の形をした敵が4体現れ、吹き出しで「富士山」「チョモランマ」「K2」「富山」と言っている。

突然の県名に吹き出しそうになるが、冷静に「チョモランマ」を選択する。


ここで意外な活躍したのは、ごーやだった。

多くの世界史の問題を簡単にMARIKOさんが答える中、答えられない問題もちらほらあった。

「黄巾の乱、指導者は次のうちだれ?」「張角」「織田信長」「豊臣秀吉」「徳川家康」

「織田信長かな?」と言っているMARIKOさんを横目に「三国志と戦国時代なら任せろ」と言って、「張角」を攻撃していた。

もちろん正解だった。ごーやは、ゲームや漫画で局所的に詳しいようだ。


そんなこんなで、技の古城は無事攻略できた。

「勇者の剣」「勇者の盾」「勇者の鎧」「オリジナル技」が揃って俺たちは強くなった。


「ありがとう!」「お疲れ様!」「やったね!」

「後は明日のエンディングを見るだけだな!」

俺たちは、意気揚々に解散した。


――


攻略の様子を見ていれば、誰が指示役か、そして指示役が間違えそうになった問題もよくわかる。

社会全般的に得意だったMARIKOもすごかったけれど、局所的な知識を持っていたごーやもやるわね。

そう。社会の問題だけだと飽きられると思ったの。

だから、ゲームや漫画で有名な、「三国志」や「戦国時代」は多めに取りこんでいる。

さすがに「第二次世界大戦」は敵が増えるのが嫌だったからやめちゃった。


ごーやの知識は、おそらくゲームね。三国志と言えば有名なゲームがあるのを、私でさえ知っている。

今頃、活躍出来て喜んでいるんじゃないかしら。


――


「よっしゃ!三国志が役に立った」

昔から、趣味レーションゲームが好きだった。あれっ?シミュレーションだっけ?まあいいや。

三国志はたくさん遊んだ。いろんなシナリオで遊んだ。

黄巾の乱の張角から始まり、曹操の台頭、赤壁の戦いの孫権、天下三分の計の劉備と孔明。

曹操が魏、孫権が呉を、劉備が蜀という国を作り、三国志と呼ばれるようになった。

どのシナリオにも、多くの英雄がいて楽しかった。

そんな遊びが役に立った。遊んでてよかった。


張角といえば、最近新しくできた政治団体を思い出した。

黄巾の乱の張角は、怪しげな宗教をつかって民心をたぶらかし政治を乱れさせたとして、描かれることが多い。

宗教団体は、今も昔も似たような名前を付けるんだな、そう感じた。


そういえば、その政治団体のもとの名前は、孔明だった。

孔明から張角になった。なんていうか、時代が戻っているというか、悪くなっているというか。


そこは、曹操か劉備にしておけよ。


というか、そもそも、三国志はお隣の国の物語だ!命名するなら戦国時代からにしやがれ!

少しイライラして眠りについた。

朝になってご飯を食べながらいつも通りテレビを見る。


チョウカクじゃなかった。チュウカクだった。


安い電波料金を支払うだけで多額の広告料を受け取り、国の公共電波を我がもののように扱うテレビ局。


宗教法人として税金を払わない組織を支持母体に持つ政治団体を、あまりテレビで取り扱わないのは暗黙の了解だと思ってた。


そんな政治団体なのに、合併したとたんにやたらと取り上げ始めた報道番組に、この時だけは、感謝した。


学校で笑われるところだった。いや、笑われることは問題ではない。

問題は、面白いかどうかだ。どうだ?少し面白いのか?とても微妙なラインだ。


――


ちょっとちょっと、ごーや君。先生、お話があるの。ちょっと来てくれるかしら。


テレビ局のことは100歩譲って許すことにしましょう。本当は敵は作りたくないのだけれど。

最後は感謝しているって書いてあるし、ぎりぎりセーフかもしれないわね。


でも……、政治と宗教はダメヨ。敵が怖すぎるわ。

私みたいな、か弱い一般市民が一度炎上すると、もうもとには戻れないんだから……。


ごめりんこ。てへぺろりーな。はーと。オホホホホのホ。

これは、ごーや君の妄想なのです。私はワルクアリマセンからね。


PS

てへぺろりーなって何ですか。

造語です。

ごめりんこは、少し昔のギャグらしいです。

なんか聞いたことあるなって思ったら……。

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