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彼女の彼氏。
「やっぱ、翔子の事好きなんじゃん・・・」
「や、でも・・・」
「私も彼氏作るしっ!じゃあね、お幸せに」
「へ・・・?」
彼女は、立ち上がってそそくさと教室に出た。
彼女に『彼氏』が出来たのは、その次の日だった。
「美夏ちゃん、来てるよ。めずらしいね」
ふと耳に入ったクラスメイトの談話。
「そういえば、アノ子彼氏で来たらしいよ?」
えぇえ?!!
「よく、あんな子とつきあおうと思ったね、美夏ちゃんの彼氏。で、誰なの?」
僕は耳を澄まして次の言葉を待った。
「慶太郎くんだってさ」
け、慶太郎?!!!
「あの、ファンクラブの子?」
「そうらしいよ」
「なるほどね、ゾッコンだったもんね」