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最強彼女  作者: 草薙若葉
16/107

治療費の代わりに?!!

昇降口で靴を履いた。


空は、もう日が沈みかけていた。


校門へ向かう。


校門を通った時、


「カ・・・・・ズ」


と、鬱々とした声が聞こえた。


全身の毛が逆立ってしまうような。


辺りを見回す。


なんと校門の陰に彼女が隠れていた。(かろうじて彼女と分かった)


いや・・・彼女って言ってもいいのか・・・?


貞子の様に、黒くて長い髪を前に垂らして。


あ・・・もしかして。


「お前、僕を驚かそうとしてんだろ?そうはいくか!!」


そういって僕は、彼女にパンチする真似をしてみる。


あぁ、重症だ。こりゃ。


いつも通りのあいつが僕に「お前」っていわれて黙っているわけがない。


「お〜い、いきてるか〜?」


僕は、顔の前に(髪の毛で隠れているが)ひらひらと手を振ってみせた。


「あんたこそ・・・・・」


弱々しい声が返ってくる。


「僕はこの通りぴんぴんだぞ?」


「びっくりしたじゃ・・・んか・・・」


彼女が、僕の腹にパンチした。(いつもより弱々しいが)


それより・・・


「もしかして・・・心配してくれてたの・・・?」


それはありえねぇよなぁ。


僕が彼女の顔を覗き込む。


「違うもん!自意識過剰過ぎ!」


ハイ、スミマセン。


「・・・でも死んじゃうかと思った・・・気絶するから・・・」


そりゃあ、普通の人は、あれだけされたら気絶せざるを得ないと思いますけど?


「まぁな、僕も思ったよ、っていうか治療費ちょうだい」


冗談半分で言ってみる。


「バーーカ」


バカってなんだよ?!


「まじいてぇんだぞ?、この首の傷」


「じゃあ・・・」


彼女が、僕の制服の袖を引っ張る。


ーーー?!!


バランスが崩れて,よろめく僕。


そこに、彼女の唇が頬にあたった。(あたったよりかすったの方が正しいかな)


「なにすんだ・・・?!!!!」


「治療費!!」


はぁ?!!


っていうか僕のファーストキスがぁああぁああああ(泣)


彼女は、少し顔を赤くして,走って家へ帰ってしまった。


僕は、赤くなるどころか青くなっていた。


ぼ、僕のファーストキス・・・もっとロマンティックなのを想像してた・・・のに。


イシャリョウヲヨコセ・・・。



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