誰かプリーズヘルプミー。
「おっはよ〜」
教室に入って、まず声をかけて来たのが、彼女だった。
変わらない日常。
「あぁ、おはよ」
「西山く〜ん」
ゲッ。
甘い声とともに、あいつが僕の体に後ろから飛びつく。
そう、山ノ内翔子。
「昨日は楽しかったね。またきてね」
山ノ内さんが、満面の笑みで(後ろにいるからみえないけど)笑ったような気がした。
彼女の頬がぴくっと引きつるのが分かった。
彼女が切れたときのサインだ。
ヤバい!!
そう思った瞬間、彼女は鬼の形相になっていた。
「西山ぁあああああっぁぁぁぁぁぁ」
僕かよっ!!
山ノ内さんじゃねぇのかよっ!!
山ノ内さんは、身の危険を感じたのか、すっと僕からはなれた。
僕を見捨てるなぁああ!!
逃げようとしたが、彼女に二の腕をつかまれる。
「てめぇええええ、昨日あいつと何したんだぁあああああ」
「何にもしてないってばぁっ」
「嘘つけぇえ」
辺りは、しんとなって彼女と僕だけを凝視していた。
「嘘じゃねぇええええってば」
「しらじらしいっ、こうしてやるわっ」
しらじらしいも何もあるかっ!
何もしてねぇんだから!
僕は、後ろから首を絞められる。
く、くるしい!
必死にもがくが、彼女の手は決して離れる事はない。
僕は目を白黒させた。
っていうか、これ殺人じゃねぇ?
どんどん強くなって行く首を絞める力。
がららと、扉の開く音がした。
先生が入ってくる。
先生は僕たちを見て、目を見開く。
そして、すっと青ざめた。
h,help me…….(た、助けて・・・)
僕は、目の前が真っ暗になった。
これ死んだんじゃね?
この物語もう終わりなのか・・・?
僕・・・死ぬのか・・・?