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知らない世界の裏側で  作者: こまり
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消え去った僕の日常

あの日、僕達は知らない世界へいった。

どうやって行ったのかは分からない

何故行ったのかも分からない

でも……



「やばい…やばい…やばい…。」

僕はかなり焦っていた。

テスト中、苦手な教科 しかもノー勉

この三個の文字だけでわかる人もいると思う

そう!僕こと早川雅は今期も補習が確定してしまったのだ

僕は英語が大の苦手、英語のことになると頭真っ白、まぁお先は真っ暗だけどね、なんつって

とそう僕が心の中でつぶやくと隣の席から声が聞こえてた。

「みやび 今なんかめちゃくちゃつまんないこと考えたでしょ。」

こいつはエスパー使いなのか?僕の心まで覗いてこないで欲しいもんだ。ちなみにこいつは僕の幼馴染の此方神楽(こちかぐら)成績優秀で運動神経抜群、おまけに顔までいい。憎たらしいくらいに

「そういえばみやび、テストの結果どうだった?」

「難しかったよ。だって僕は神楽みたいに頭が良くないもん。」

「もうみやびぃ〜そんなこと言ってどうせ理系科目はほとんど1位なんでしょ。」

「理系科目で1位とっても他が酷すぎるんだよ。」

とそんな軽口を交わしていると先生がやってきた。

先生は僕に補習の日程の紙を渡し一言。

「早川、お前…英語3点ってどういうことだよ…俺は人生でこんなに英語の点数が悪いやつを見た事がない」

と呆れられてしまった。

後ろで笑っている神楽にはイライラするが自業自得なのでしょうがない

僕は気分を切り替えるために神楽とヌタバのフラペチーノを飲みに行くことにした

僕らがヌタバを満喫し満足そうに外に出た瞬間の出来事だった

パッと目の前が明るくなり視界が真っ白になった。

焦った僕はどうにかしてこの場から逃げようとするが、体に力が入らない

え?もしかして僕死んじゃう?などとどうでも良いことを考えながら僕の意識はすっと消えていった。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


「起きて!みやび!起きてよ!」

と起こされて目を開けると目の前には知らない世界が広がっていた。

「え?どこ…ここ?」

あまりの出来事に困惑を隠しきれない僕を落ち着かせるように神楽は、話し始めた

「まず、私達は、知らない場所にいる」

「そしてここには漫画でしか見たことコボルト?らしきものがいるの。」

僕は神楽の言ってることが理解できず少しの間フリーズしていた。しばらくして冷静になってきた僕は神楽に質問した

「ん?ということはとりあえずこのままだとご飯がなくて餓死するってことだよね?」

「うんそうだよ。」

うんそうだよってそんな淡々と言えるか?もっとやっぱりーそうなの〜とかそういう反応は無いものなのか?まぁそんなことを神楽に求めてもしょうがないと思い、二人で今後の生活について話し合うことにした


数時間後


「はぁ…はぁ…はぁ…」

僕は今、木を切る為の斧を作っているんだが、石を削るのが大変すぎる。こんなに大変なら別の方法を探すべきだったなどとしょうもないことを言い、嘆いていると神楽が帰ってきた。

「みやびー!取ってきたよー!」

神楽が帰ってきたのでとりあえず作業を中断して持ってきた

食べ物が食べられるものかを見てみると、毒のあるものはなく山菜などがメインで魚も何匹かいた。こんなに沢山の量、女子二人で生活するにしては十分すぎる量だった。

「みやびはまだ全然終わってないんだね!手伝おうか?」

と何故か嬉しそうに言う神楽を不思議に思いながらも大変だった僕は神楽の言葉に甘えることにした。


再び数時間後


「ふぅー…終わったー。」

神楽が来てからの作業のスピードは凄まじかった。斧で木を切り、板材にして家具も自分たちの来ている服を代用し、ベットをつくり、まるで○イクラを見ているような感覚だった

そんなことよりなんとか日が暗くなる前に仕事をおえることができた

「神楽、体力が底なしすぎ。」

少ししか動いてないのにバテバテな僕とまだまだ元気な神楽

この差は何なのかと思いながら僕達は今日の仕事を終えた。

僕達はその後もなんとか食料や水を確保しながら生活を続け、半年が経つ頃には、お風呂にゆっくり入れるくらいには生活が安定してきていた。

ある日、僕達は二人で森の真ん中にある家からでて森を探索していると倒れている1人の男の子がいた。

「みやびー!人間だよ!」

「ね!うれしい!」

とこの世界にも人間がいることに喜びを感じていた。

今思うとかなり気持ち悪い状況だがあの時は何も疑問に思わなかった

しかし倒れている男の子がこのままだと亡くなってしまうと喜びを抑えて家で看病することにした。

数日後男の子が目を覚ました。

「ここ?どこ?」

最初は困惑していた男の子はしばらくして落ち着いてきたのか分からないがとりあえず僕達にお礼を言った。男の子の名前はアルというらしい。

アルは家に帰る途中でご飯がなくなり、動けずに帰れなくなっていたようだ。

僕達はアルが向かっている場所に他にも人間がいるだろうと考え、アルに町に連れて行ってくれと頼んだ。

「分かりました。」

とすぐにアルは了承をしてくれた。僕達は知らない世界に来て半年で初めて人間に会うことができた。

その夜はアルと神楽と三人で話をしながら眠りについた








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