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◯◯しないと出られない異世界  作者: ワナリ
序章『予選:異世界脱出⁉︎』
3/114

二回戦【02】『とりあえず錬成してみよう』



 HP:85/85 MP:35/35


 おー、食って寝たらステータス全回復してる。

 って、ちょっと数値上がってないか?


 まさか、あのカ◯リーメイトにそんな力が⁉︎

 いや、ないない。これはあの美少女とのバトルに勝った結果だろうな。


 にしても、チャチャチャッ、チャチャチャッチャーン♪ とかの効果音もない訳?

 まああっても、きっとムカつくと思うが――。

 なるほど、俺自身という個体には、レベルアップの概念はないって事なのね。


 あっ、なんか枕元に黄色い箱が。

 ていう事は、無事メンテは明けて――ってただのクソ運営の居留守だった訳だが――ログインボーナスは配布されたらしいな。


 予想はしていたが、またカ◯リーメイトか……。

 しかも昨日のチーズ味からフルーツ味に、微妙に変化してるとこがカンに触るわ。こりゃ明日はチョコ味だな。


 とりあえず食いながら、今日はスキルを確認しよう。

 ――スキル表示!

 えっと、なになに……。


 スキル:『創造:LV4』『錬成:LV4』『洞察:LV4』


 ここまでは確認できてたんだよな。それから……。


 『探索:LV4』『索敵:LV4』『隠密:LV4』『射撃:LV4』『回避:LV4』


 うわ、薄々分かっちゃいたけど、見事に魔法系のスキルゼロだわ。

 しかも、なんか俺サバゲでもするんですか、ってスキルで埋め尽くされてんな。


 まあこれまで、『剣と魔法のファンタジー』と『異世界』を、さんざんバッシングしてきた俺だから無理もないか……。

 とはいえ、いざ異世界来てみると、リアルのみで立ち向かうのって結構キツイわ。


 あっ、今気付いたけどスキルのレベルも上がってねえか?

 昨日、見た時は全部レベル3だったのに、今日はみんなきれいにレベル4に上がっている。


 『創造』や『錬成』とかは使ったからともかく、『探索』とか『索敵』は使ってもないのに、なんでレベルが上がる訳?

 ――――⁉︎ あれか。スキルの最後のページにあった、


 固有スキル:『器用貧乏:LV10』


 のおかげか⁉︎

 うーん、字面だけ見ると俺の人生そのものって感じで腹立つんだが、これはこれで結構チートスキルじゃないか?


 つまりこれって何かのスキルが一定レベルに達すると、それと連動して全スキルが上がるって事だよな。

 器用貧乏も極めれば完璧超人とはいったものだけど、ある意味反則技だろ。やっぱ異世界だわ、ここ。


 まあいい。とにかく俺はこのふざけた異世界から出るんだから、チートでもなんでも使わなけりゃ損だ。

 とりあえず魔法が使えねえ俺にとって、武器を錬成するのがベストだってのは、あの美少女とのバトルで分かった。


 なんとなく感覚で掴んだんだが、『創造』ってのは設計図で、『錬成』ってのはそれを作り上げる技術に違いない。

 もう消えちまったが、あの時、俺がとっさに錬成したのはM36っていう拳銃だ。


 なんでM36だったかっていうと、ゴ◯ゴ13の愛銃だからだ。やっぱり漫画の知識は身を助けるわ。フンス。

 とはいえ、あれはそれほど威力のない38口径で、しかも装弾数が5発だ。


 もしこの先、もっと強い敵が出てきたら、正直キツイだろう。だって俺、ゴルゴさんみたいに強くないしね。

 そ、こ、で、スキルレベルも上がった事だし、今日はもうちょい強めの武器を錬成してみよう!


 希望はラ◯ボーのM16みたいなアサルトライフルだけど、レベルが1しか上がっていないから、たぶんまだ無理だろう。


 ならハンドガンでも、M36より装弾数がめっちゃ多いやつにしよう。

 候補はいろいろ浮かんだが、俺が選んだのは、数々のガンアクション作品で主人公が使ってきた――ベレッタM92Fだ!

 これなら弾丸も9ミリ弾で、まあまあ強力だし、装弾数も15発と多めだからね。


 さーて、いけるかな。『錬成』ーっと!

 おお、できたよ。なんか心なしか重みに欠ける気がするけど、とりあえず撃ってみるか。


 本当は壁に撃ちたいところだけど、この回廊って壁だらけだから、万が一跳弾して自分に当たったりしたらシャレにならない。

 だからもと来た道に向かって、ちょっと舘◯ろしを意識して片手撃ちなんかしちゃったりして――。いざいざ!


 ――パーン! ガシューン!


 って、フンギャー! ブローバックしたスライドが後ろに飛んできたー!

 ゼー、ゼー、ゼー。ま、マジであぶなかった。

 真面目に両手撃ちしてたら、これ完全に顔面ヒットしてたわ……。


 うわっ、銃身もひっしゃげちゃってるじゃん。

 こ、これは間違いなく不良品だ……。


 クソッ、誰だこんなの作ったやつは⁉︎

 …………はい、私でーす。


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