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彩夏音の魔法のペンダント  作者: 白浜 月
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転校生に恋?!

乾君が転校してきて、しかも隣の席になって、私の毎日はものすごくハッピーになった。

毎朝私が登校すると、乾君は必ず私より先に来ていて、私が来ると

「おはよう!」

と笑顔で言ってくれる。

嬉しくて、でも顔に出さないように私も

「おはよう!」

って言うんだけど、絶対にばれてそう。

私が乾君を意識していること。

とにかく平常心にならなきゃ。

いつも隣にいると思うと少し手が震えるし、緊張しちゃうけど…。

隣の乾君を思わず見たくなっちゃうけど、我慢、我慢。

かっこいいよー。


授業中、乾君は時々忘れ物をして、彩夏音に貸してと話し掛けてくる。

「ごめんね。」

と言う乾君に

「いつでも言って。」

と冷静に返す。

やったー、これで乾君と何度か話せるチャンスかも。

もっといろんなこと話したいなぁ。

どこに住んでるんだろう?

休日は何をしてるんだろう?

兄弟は何人かな?

なんて、出来るだけ知りたい、

乾君のことを。

勇気を出して、私から話し掛けてみたいけど...。

無理。

休み時間にまでいろいろ考えていると、望優が

「どうしたの?」

と、聞いてくる。

「別に。」

「彩夏音さぁ、ひょっとして好きな人できた?」

「えっ?!」

思わず表情で返事。

「やっぱり~。」

「違うよ、全然だよ。」

「嘘つかなくてもわかるよ。

友達だもん。」

どうしよう、望優にはこれ以上秘密に出来ない。

「誰かは今は言えないけど、好きな人ができたよ。」

「乾君でしょう!」

「えっ!」

とまたまた表情で返事。

「どうして?」

「彩夏音を見てたらわかるよ。」

「そんなぁ...。

じゃあ、乾君にもばれてる?」

「さぁ、それはわからない。」

「どうしよう...。

何とかしないと。」

「別に何もしなくてもいいんじゃない?

恥ずかしいじゃない。

このままだと。

乾君にばれてないかな?」

「別にばれててもいいじゃない。」

「嫌だよ。

絶対にばれたくない。」

「じゃあ、出来るだけ顔に出さないようにしなきゃ。」

「うん、うん。

それがでちゃうんだよなぁ。」

「ダメでしょ。」

すると、乾君が席に戻ってきた。

咄嗟に彩夏音は無表情になる。

その顔を見て、望優が

プッと吹き出す。

私が慌てて、シーって指を口に当てる。

それを見て、望優がさらに吹き出し、つぼにはまる。

「望優。」

と小さな声で言う。

「ごめん、ごめん。

何か急におかしくなって。」

笑いすぎて、ちょっと息苦しそうに望優が答える。

すると、乾君が

「どうしたの?

大丈夫?」

と聞く。

私はまさかの乾君の登場にびっくりして、

「何もないよ、全然。」

と不自然に、必死で返した。

「そう。」

と少し笑いながら返す乾君に、私の顔が真っ赤になる。

かっこいい、本当に。

でも普通に話し掛けるなんて、まだまだだよ。

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