乾君...。
次の日、乾君は珍しく学校を欠席。
何か乾君がいないと元気がでないなぁ、気合いも入らない。
乾君がいないと、学校もつまらなく感じる。
何しに学校に来てるんだ?
乾君に会うために学校に来てるんじゃないって、と自分を励ます。
きっと明日は学校に来てくれるかもだから、落ち込むのはやめよう。
そして、次の日も乾君は休み。
「乾君、どうしたんだろう?」
と望優も心配気味。
「本当に…。」
「お見舞いに行こうか、彩夏音。」
「そんな!?お見舞いに行く程の仲なのかな、私達?
急に行ったらびっくりされるよ。
それにたった二日休んでるだけだし。」
と答える。
口ではたった二日と言ったけど、やっぱり乾君に会えない二日は大きい。
本当は望優と勢いでお見舞いに行ってみたかった気持ちもある。
でも迷惑な顔をされたら…、なんてことも考えてしまう。
嫌われたくない、けど心配…。
塾も休んでたから、病気なのかな。
そういえば、乾君って、携帯電話持ってたっけ?
連絡先も何もわからないな。
お家は塾の帰りにこの辺って聞いたけど…。
心配してたのも束の間、乾君は二日間の欠席後に登校した。
「大丈夫?」
と私が聞くと、
笑顔で、
「うん。」
とだけ答えてくれた。
ちょっとほっとした。
このままずっと来なかったら…、なんてマイナス志向になりかけてたから。
そんな訳ないのに!
何故か、どうして休んだの?とは聞けなかった。
聞いてはいけないような気もして…。
勝手な自分の思い込みだけど。
望優の言うとおり、もっと積極的に話したい、話せるようになりたいよ。