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第十六週:運命と寄生蟲(金曜日)

 Mr.Blu‐Oは、本当に、久々に、居たたまれない気持ちと云うモノを感じていた。


 と云うのも、レフグリス王子並びに総勢三十六名の求婚者たちからの被害を最小限とするため、屋敷の使用人たちを全員避難させたまでは良かったのだが、その代わりに、自分がこの求婚者たちの世話やら案内やらをすることになったからであった。


 何故、彼女たちの世話やら案内やらをするとそんなに居たたまれない気持ちになるのかと云うと、どこかのバカが自分とレフグリスの密会(っぽく見える)動画を亜空間ネットのSNSに投稿していたからであった。


 その為、彼女たちに声を掛ければ、「あら、すみません。何を仰っているのかよく分からないわ?」と言われ、彼女たちに席に着くよう指示すれば、立っていた者は歩き出し、座っていた者は立ち上がったりした。


 しかも、彼女たちの横を通り抜けようとすれば(何故そんなバカなことをしたんだ?)、足は引っ掛けられ、残りの足にはピンヒールが刺さり、肘で背中を押され、倒れた先にはビペカイエプクリオス馬の糞が置かれ(どうやって持ち込んだのだろう?)、「あらあら、すっかり足腰が衰えたのではありませんか?――おばあ様」と、誰かが言い、それを合図に三十六名全員の揶揄・冷笑・嘲笑・等々が広間に木霊し……流石のMrも、こんな状況には居たたまれないと云うか……いや、うん。……なんかごめんね。


 なので、まあ、「えーん。アイツらひどいんだよお」と、いつもの様にアイスオブシディアンに泣き付きたいMrではあったが、彼女は彼女で――これから始まる求婚者たちのアピール合戦は情操教育上大変不適切であるため――ウーと一緒に絶賛避難中であった。


 と、云うワケで。「連絡のなかったデナンダ姫以外、全員揃いましたね」と、ジュージャ姫。「それでは、競技会を始めましょう」


(続く)

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