第十五週:駆け落ちと求婚者(土曜日)
《これはむか~しむかしのお話です》
《あるところにお父様とお母様を亡くし、深い悲しみに暮れる幼い女の子がおりました》
《そんな女の子の前に、タイムマシンに乗った白馬の王子様が現れます》
《凛々しいお姿、優しい微笑み。王子様は女の子をバラの香りで包み込むと、そっと涙を拭ってくれたのでした》
《たった一人で深い悲しみに耐える小さな君……》……すみません。これちょっと長いしやり過ぎじゃあ……はいはい。やります!やりますって!……。えーっと……、
《その強さ、気高さをどうか大人になっても失わないで。今日の想い出にこれを……》
《私たちまた会えるわよね》
《そのペンダントが君を僕のところへ導くだろう……王子様がくれたペンダントはやはり結婚の証だったのでしょうか?》
《と、それはさておき。おかしなことに。女の子は王子様に憧れるあまり、自分も王子様になる決心をしてしまったのです!》
《次週『アイスとフラウス』第十六週『運命と寄生蟲』……絶対運命黙示録!(続く)》
*
「…………なに?今の?」
いや、Mrは知らないかも知れませんけど、その昔、一世を風靡……いや、いいんです。あんまり突っ込まないで下さい。私を含めてみんな寝不足で変なテンションなんです。
「だって、こんなシーン本編にな……」
いいんです!これで!許してあげて!
「はあ……まあ、いいけどさあ……」
それより!先週言ってた「ルザディオクレスが今際の際」について話して貰わないと!
「いや、だって、アンタ作者だろ?」
私、まだ聞いてないし考えてませんよ?
「だったら、それこそネタバレじゃん」
だーかーらー、それが分かれば楽出来るでしょ?!
(続く)




