第九週:嘘と演技(土曜日)
「あのー、えーっと、樫山さん?……もしもし?もしもし?……起きられますか?……もう『今週のまとめ』とやらが始まるようなんですけれども……うーん。どうも、無理みたいですね……え?ああ、アレもまだ戻って来ないようですが……え?私が代わりに?いえいえ、とんでもない。そんな大それたこと出来ませんよ……え?そこに出されるカンペをそのまま読めば良い?……ああ、自分の尻拭いは自分でして欲しい……まあ、確かにそれはそうなのですが……こんな年寄りでもよろしいのですかな?……え?全然構わない。むしろ落ち着いた雰囲気が新鮮?……そう言われては仕方ありませんね……では、眼鏡を掛けますので少々お待ちを…………はい。それではカンペをどうぞ……
『キム=アイスオブシディアンとセイ・カハによる皇帝襲撃より遡る或いは順行すること数年。あまりの素行不良により雲の惑星『ハイヘブ』を追放されたイン=ビト王が末子ショワ=ウーは、銀河放浪の末、永世中立宇宙ステーション『リューズ・グッド・ジョー』へと流れ着いていた。そんな彼に届いた『ゴコシチンシンヤチマタミズチ』の噂、そしてそこで出会った謎の美少女の正体とは?――次週『アイスとフラウス』第十週『酒と涙』――それじゃあ、来週も――』
……あの、すみません。この「サービス!サービス!!」と云うのも……ああ、はい。読むのですね……えー、では。『それじゃあ、来週も!サービス!サービスぅ!!』
……えー、こんな感じでよろしかったでしょうか?……問題ない?それはありがとうございます。――いやいや、思ったよりも長文でしたな……え?いつもこれぐらいキチンと書いているが作者の樫山さんが読んでくれない……はは。なるほど……おっと、そうこうしているうちに私が戻って来たようですな」
「ごめん。お待たせ」と、Mrが言った。「なんや、先生まだ寝とるんかい」
(続く)




