表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
44/321

第八週:死者と死闘(月曜日)

 さて。


 キム=アイスオブシディアンによる皇帝襲撃より遡る或いは順行すること数年(例によって、例の『えっ!そんな簡単なことで良かったの?タイムトラベル問題』のせいで銀河の時間の順逆はよく分からなくなっているのである)、三つの惑星を統べるイン=ビト王は、その末子三名にそれぞれの惑星を譲ると、各々で統治するように命じた。


 それはつまり、一人目の末子イル=ミトには雲の惑星『ハイヘブ』を、二人目の末子シン=ムンには夜の惑星『ルルナイ』を、三人目の末子ショワ=ウーには水の惑星『オペンシア』を、各々上手いこと管理運営してくれ、ワシはもう隠居する――と云う意味であった。


 であったのだが、この内三人目のショワ=ウーについては、その命より三年が過ぎても、『オペンシア』に向かうことはおろか、住んでいた『ハイヘブ』の離宮から外に出ようともせず、日々泣き暮らしていたのである。


「わりゃ、なして行けぇ言うた惑星に行かんと毎日泣いて暮らしとんねん」と、ある日、とうとう痺れを切らした父王がウーに訊いた。


 これに対してウーは、「ワシャあ、オカンのおるハドルツに行きたい思うとんねん」と答えた。「せやさかい泣いとんねん」と。


     *


 さて。


 いきなりの展開で読者の中にはいくつかの?マークを抱えられている方もおられるだろうから、三点ほど補足しておこう。


 先ず「末子三名」と云う奇妙な状況についてだが、これは本当に「一秒の遅速もなく同時に生まれた」ために発生した状況である。


 と云うのも、彼らの母親は、彼らが生まれる数週間前、突然の炎に焼かれ亡くなっている。そこで父王は、彼女のお腹の中にいた彼ら三人を自身の身体に取り込むと、見事予定日ピッタリに彼らを出産したのであるが、この際、医学の力を借りた為、皆が同時にこの世に生まれて来てしまったのである。



(続く)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ