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第六週:仲間と不老不死(水曜日)

『朕なら、無事に生きておるわ』艦隊の亜空間通信を通してあの男の声が聞こえて来た――と、同時に、セイ・カハは、その場から飛び出していた。ブラックホールに飲み込まれて行く一族の顔が想い出されていた。


「セイさん!」と、アイスは叫んだが、文字通り光の速さで動く彼にこの声は届かない。


 もちろん、この突然の襲撃にテツツイヨウワイセアカゴケグモの子を散らす状態である艦隊に彼を捕える余裕があるとも思えないが、問題は、コンパルディノスが持って来ているかも知れない『携帯型局所式人工ブラックホール発生装置』であり、先ほど飛び出して行った際のセイ・カハの横顔――一族の名誉のためになら討ち死にすら厭わないであろうその横顔であった――彼を一人にしてはいけない。


     *


 艦隊の通信を利用してコンパルディノスの位置を割り出す――が、この星屑たちの間を移動するのに乗って来た船は大き過ぎて使えない。進むための道具は、宇宙服に取り付けた小型の光子ジェットしかない。


「間に合わないかも知れない」と、誰に伝えるでもなくアイスはひとり呟いた。


 向かう先――そのもっと先に幾千、幾億もの光が見えた。何年も忘れていた星の海だった。あの中には我々の太陽もあるのだろうか?あったとして、その光は、地球がまだ存在していた頃の光だろうか?――いや、今は感傷に浸っている時ではない。今は、セイの、仲間の安否を最優先に考える時である――と、そう考えた瞬間、彼女は、Mr.Blu‐Oの青い瞳と金色の髪を想い出していた。


「ジーワン・ザイ・レンヘ――」と、自分でも気付かないうちに、一つの呪文を口にしていた。「ジュ―ワン・チョン・ダンシェン」


 ペンダントが、彼女に行く道を照らした。



(続く)

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