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第五週:星屑とケイバーリット(水曜日)

《ケイバーリット》が地球人に紹介されたのは1901年。H・G・ウェルズの長編小説『月世界最初の人間』中でのことであった。


     *


「本当は『空を自由に飛びたくない?』って意味のバグラシア語なんだけどね、ジョージはそれを科学者の名前にしちゃったのよ」と、Mr.Blu‐O。数代前の彼女は、地球にも頻繁に来ていたようだが……年齢が合わなくないですか?


「女性に年を聞いたらアカンて親御さんから言われんかった?」と、Mr.Blu‐Oは言うが……その頃は男だったんですよね?「うん。そのあたりの謎もいつか教えたる」


     *


 その本の中で紹介される「重力を遮断する物質」が《ケイバーリット》であり、この物質を利用して主人公の二人は宇宙船を製造、月へと飛び立つワケである……まあ、実際に行ったのは違う惑星の月だったらしいけどね。


     *


 と云ったところで、話を現在のアイスオブシディアンとセイ・カハに戻そう。


 現在の彼女たちがいる――コンパルディノスの艦隊が進行している――『バイランシャ小惑星帯』は、小惑星帯と呼ばれてはいるものの、実際には、先のオートマータ戦争で大きな三つの惑星をぶつけ合った時に創られた星屑たちの集まりである。


 そのため、星屑と星屑との間は狭く、コンパルディノスの艦隊も一列あるいは二列縦隊になって進むより仕方がなかった――が、それこそがアイスオブシディアンの狙いでもあった。


「それでは」と、宇宙服姿のアイスオブシディアンが言った。「コンパルディノスに星くずたちの雨を降らせてやりましょう」彼女の手には、赤ん坊の握りこぶしほどの、黄色の石が握られていた。



(続く)

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