表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
199/321

第三十三週:友と誓い(土曜日)

 送ってくれるって……タイムパトロール本部までですか?


「あそこならあたしもよう知っとうし。ピューッと行って、パーッと帰って来れるよ」


 ああ、確かに。Mrに付いて来て頂いた方が私としても助かりますね。TPの方たちとは面識ないですし。……でも良いんですか?未来の自分と会っちゃうかも知れませんよ?


「なんでアカンの?」


 ほら、タイムパラドックスで時空消滅がどうとか、自分の未来を見ることは不幸だとかなんとか――。


「あっはっは。先生、そりゃSF小説とかの読み過ぎやで」


(……貴女の存在が既にSFなんですけど)


「ここにたくさんのあたしが集まったこともあったけど、実際どう?時空も宇宙もこのステーションさえ消滅しとらんやろ?」


 ああ、確かに……。


「タイムフラックスってヤツやな。それに、自分の未来を見ても、結局、その時が来るまでは想い出せへんのは、さっき話したろ?」


 ああ、例のブートストラップ。


「そうそう。せやさかい……なに?『貴女と一緒に先生が漂流とか放浪とかし始めたら困る』?……先生、スタッフの信頼薄いなあ」


 だから、ピューッと行って、パーッと帰って来……なに?『それが既に伏線っぽい』?


「ああ、そしたら、これどう?……えーっと、《間者衛星とモニター》!!」


 ……なんですか?今の大山の〇代さんみたいな声は。


「この超小型衛星を先生にマークさせとけば、二十四時間三百六十五日、このモニターで音も画像も拾い続けられるんだよ、の〇太くん」


 ……いや、ですから。


「これなら、プライバシーはなくなるけど、スタッフの人は安心やろ?」


 …………プライバシーはなくなるんだ。



(続く)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ