第十八週:攻撃と防御(火曜日)
「わりぃ、言うとる意味がよう分からん」ショワ=ウーが訊いた。「そりゃ、『連絡が取れんようなった』っちゅう意味か?」――ウーさん、すっかり地元の言葉に戻ってますね。
すると、改めて彼の腕に絡まり付きながらスピ=ヤビノが言った。「わしも最初はそう想うたんやけどのお、」今度は彼も彼女を追い払おうとはしない。「……実際に現地ん飛んだ若いもんの報告やと、『ほんまにのうなっとったんです――』いうことらしい」
「なら、消えたっちゅうんか?」どうしても解せない……と云う顔でウーが訊いた。「惑星が?――オカンのおるハドルツが?」
*
「確かに、中には、少々行き過ぎた愛情表現をされた方もいたかも知れません」と、レフグリス=リアスは言った。
『少々?』と、Mr.Blu‐O以下四名は想ったが、(以下略)
「それでも皆さま、正々堂々、互いを尊敬し合い、意見を述べ、技を見せ合い、競い合ってくれたのです」と、レフグリス。心なしか、彼の周囲で空気が歪んでいるように見える。「ですから私も、『彼女たちの中から、誰か一人を選ぶべきだ――』と、想い始めたところだったのです」
『マジで?』と、このお話の作者も驚いたが、(以下略)
「では、私を選んで――」と、バデナンダ。
「それは、ハッキリとお断り致します」と、王子は言う。「このような、卑怯な、彼女たちの真心を踏みにじるような行ないをする方の――」そう。今ではハッキリと、彼のジャージの首や袖口から熱気を帯びた《何か》が漂い出しているのが見える。「婿になることは出来ません」
『マズイ!』と、ここで、やっとMrも気が付いた。「セイさん!」逃げ出す時間はなさそうだ。「マスクを取って来て!」
(続く)