第二週:F社と封神大戦(水曜日)
「かくして、」と、濃くて熱いお茶をすすりながら老人(ヨーダって書いちゃダメ?)は続ける。
「奪い合った信仰をカウントするための『奪い合った信仰カウンティング・システム』が出来上がったワケじゃが、これがまた大層出来が良いと云うか、なかなかに競争心を煽るように出来たシステムでな。それまでは『俺はこれぐらいの信者だからこれぐらいの信仰を集めているだろう――きっとアイツよりは上だ』とか『うちは少数精鋭信者だから、数は少なくてもこれぐらいの信仰はあるはずだ――絶対オレの方が上だ』みたいな感じで、神々も互いが互いを適当に牽制しつつ自尊心を保つことも出来ていたのじゃが、ほら、例の見える化とか云うヤツで、誰がどれぐらい信仰を集め誰がどのぐらいの順位に位置しているかが、まあ、そりゃ、進学校の壁に張り出されるテスト結果みたいに丸わかりになっちゃったワケよ」――って、おじいちゃん、キャラ変わり掛けてるよ?「え?ああ――丸わかりになってしまったワケじゃよ」
「なるほど」深く透明な黒い瞳を老人に向けながらアイスオブシディアンが肯く。「それが例の『封神大戦』へとつながるワケですね」
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と、ここで突然、長期連載でも始まりそうなキーワードが出て来たが、これをやり出すと更に本編がどっかに行ってしまうので、ここでは概略だけを老人に語ってもらってお茶を濁すことにしよう――と云うか、名前からも分かるとおり、要は二十年ぐらい前にジャ〇プで連載されていたアレと同じアレである。
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「存じておるなら話が早い」話を端折る気満々で老人が続ける。「F社開発のカウンティング・システムの導入で神々の争いは更に激しさを増し、人間界にも害をなすようになって行くワケじゃ――」
(続く)




