四章 第九話 シーン1〜2
1
季節は夏。夏と言えば海。と、言うワケでガルグとアズマとはサングラスをかけてジュースを飲んだ。当然ながら水着一枚で。
王の権限で貸し切りのビーチ。リフレッシュにはまさに最適だ。後ろに控えているティアとルナも、しっかり水着の姿であるし。まあ彼女達は精霊なので、服装はあまり意味が無いのだが。そこはまあ、見栄えの問題だ。
実際文句を言いに来たマユも、黄色い水着を身に纏っている。
「ガルグ。貴方気を抜きすぎじゃない?」
「そう言うお前も水着じゃねーか」
「貴方が着て来いって言うからでしょ。……変態」
「男は十割変態なんだよ。でなきゃ今頃絶滅してるだろ」
ガルグは言うとジュースをテーブルに、置いて椅子から降りて海を見た。
「じゃ、茶々も入ったところでアズマ。そろそろ海の中に入ろうか」
「ふ。それもまたリフレッシュになるか」
「お前だけだろ……。ま、良いけどな」
ガルグは言うと横に待機させたエルギアのハッチへと飛び乗った。
アズマとマユもそれぞれの機兵に乗り込んで、海へと歩き出す。
頭の上まで海水に浸かり、やがて影すらも消えるまで。
2
海の深いところをエルギアと、マユのミュレが真っ直ぐ進んで行く。なおアズマはまだ慣れていないので、ドラウガルはミュレに運ばれている。
「よし。海図じゃそろそろ浅くなる。マユ。水深を上げてくぞ」
「了解。そっちに着いてくわ」
そんな中でガルグとマユは言った。
そしてエルギアとミュレは方向を、やや上向きに変えて進み出す。そして徐々に海面に近づいて、周囲が明るくなっていく。
──と、その時だった。前方に白い壁が現れた。
「何あれ?」
「敵からの攻撃だ。だが突破しなければ近づけん」
ガルグはマユへと答えると、エルギアに魔法を発動させる。
「ガルグ流・熱水掘削槍!」
水が渦を巻いてドリルとなって、エルギアの前に現れる。
「マユ。俺にピッタリ着いてこい」
そしてエルギアはそのままに、白い壁に向かって突っ込んだ。
「これ氷!?」
「そうだ。因みに言うと、破壊しても直ぐ凍り出す。だからもしエルギアから離れたら、その瞬間カッチンコッチンだ」
ガルグはさらっとマユへと言った。
「そうなったら私が溶かすがな」
アズマがそこに補足したのだが、それでもミュレは傷を負うだろう。出来ることならそれは回避したい。
と、言うワケで三機は列を成し氷を砕きながら進んで行く。しかしそれもそろそろ終わりである。
「海が終わる。氷の上にでる!」
「オーケー! そっちの都合でどうぞ!」
「なら行くぞ。海面を破壊する!」
エルギアが海面を突き破り、その後を追ってミュレも上にでる。
すると──空にも氷があった。それも超巨大氷山だ。
「おー。良くもまあこんなデカいのを」
「言ってる場合か! なんとかしてよ!」
などと言い合いをしている間に、空から氷が落ちてくる。
そして三機はサンドイッチされた。
「やったか?」
それを見たゼオが言った。
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