第一話 シーン4
4
その頃──エルフコロニーの近く。既に巨大樹の森の中。三機の鉄機兵は慎重に、木々の間を歩き進んでいた。
「こちら一番機、ヘイザー・クロス。二番機、三番機、異常はないか?」
「二番機カッシス。全機能クリア」
「三番機ズズニ。問題ねえぜ!」
リーダーのヘイザーを筆頭に、若いカッシスと陽気なズズニ。これがこの部隊の全隊員だ。
「エルフの動きは?」
「不明です。今のところセンサーには感無し」
「気付いてねえとは思えねえけどな。魔力は一応おさえてるけどよ」
ヘイザーの問いに二人が答えた。
確かに今のところ動きはない。エルフの姿はまだ見当たらず、動物や鳥が逃げていくだけだ。
「二人共警戒を怠るな。新兵器があるなら仕掛けてくる」
しかしヘイザーは二人に言った。
エルフの森の木々よりは低いが、それでも巨大な鉄機兵。見つけるのはそう難しくはない。
「このままなーんも出てこなかったら?」
「その時は退路を確保しながら、私とカッシスで奇襲をかける」
「つまり俺が退路確保なわけね」
「新兵器確保に成功すれば、無理せず撤退行動に移る」
「わかってますって。ちゃんとやりまっさ」
ズズニの声は少し不満げだがこれが今回の作戦だ。
「エルフに新兵器があるのなら、祖国には大きな障害になる。この作戦は非常に重要だ。歴史を変える可能性もある」
ヘイザーは枝葉の向こうを睨み、険しい顔で二人へと告げた。
感想評価お待ちしてます。




