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装虹のエルギア  作者: 谷橋ウナギ
第二章『剣』

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二章 第五話 シーン1〜2



 夜の闇がまだ深い頃。レグス王城の地下施設。ガルグとリリエは封印された、聖剣の下に立って居た。鎖と半透明の結晶で、封印された美しい剣だ。

 それを見たガルグは両手の平に、強力な魔力を収束させる。


「ガルグ様、なにを……するのですか?」

「封印を解く。お前は下がってろ」


 ガルグは言うと魔法を行使した。


「ガルグ流・封印解呪解錠」


 すると鎖が次々と弾けて、音を立てて地面に落下した。

 だが結晶は宙に浮いたままだ。それはゆっくりと降下して、地面に着く寸前に停止した。床の少し上、ガルグの前に、その結晶は浮いて止まっていた。

 だがその結晶にもヒビが入り、砕けて剣が現れる。


「久しぶりだなフィリアリス」


 ガルグはその剣に向かって言った。



 ここはゼイガスの薄暗い玉座。マドレイはその玉座に腰掛けて、頬杖をついて微笑んでいた。その薄ら笑いを炎が照らし、なお一層怪しさを増している。


「我が指導者! 西方で異変が!」


 するとそこにコールが駆け込んで、頭を下げるのも忘れて言った。

 しかしマドレイもそれは知っている。


「ふ。聖剣だ。モノはわからんが、面白い事になってきた」


 マドレイは事も無げに呟いた。


「我が指導者は知っていたのですか?」

「予感はあった。魔剣か聖剣か、そのどちらかがあの付近にあると」


 マドレイは既に気付いていたのだ。

 だがコールは納得していない。


「ですが何故今頃こんなに強く?」


 コールが髪を弄りながら聞いた。深く考え込むときのクセだ。

 が、マドレイはそれを見て笑った。


「あちらにはイム・フェルムが居るのだぞ。可能性などいくらでもあるわ」

「確かに。さすが我が指導者だ」


 コールもそれを聞いて落ち着いた。

 だがゼイガスの危機には変わりない。


「それで、いかがします我が指導者」

「そうだな。まずは戦力を増やす」


 言ってマドレイは立ち上がる。


「コール。お前はここの指揮を執れ」

「は……? ですが、我が指導者は?」

「雑魚を潰して戦力を増やす」


 そして不敵な笑みを浮かべつつ、魔剣を手にマドレイは立ち去った。


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