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"閉果"書庫の管理人  作者: ボタン脳死連打
「英雄 アベル」
3/3

P.0 英雄とは


「英雄」とは 何だろうか。


物心ついた頃から、自分は

「『英雄』なんだ」

「『ヒーロー』なんだ」

って言い聞かせられてきた。


俺も、それを今まで疑問に思うことはなかった。


ただただ、周りのみんながなって欲しい「英雄」を

可能な限り、演じ続けてきた。


「英雄」がどんなものか、よく考えてみたこともなかった。

そんな暇もないほど、忙しかった。


いや、忙しかったのは、そうして身を粉にして

人々を助けようとした、背伸びしすぎた自分の所為なのかも知れない。


「 英雄」とは何か、もっと小さい頃に考えていれば......


「 英雄」という名札に、ちゃんと向き合っていれば......


未来は、変わったのだろうか......



大事なものを守れなくて何が英雄だ


本当にやりたいことができなくて何が幸せだ


目の前の人にすら手が届かなくて何が勇者だ


誰かを救うどころか満足に自分の怪我も治せない俺が勇者な訳ないだろう


人ひとりの運命も碌に変えられない俺が英雄な訳ないだろう


満身創痍になっても誰かのために一歩踏み出す

そんなこともできない俺が、救世主な訳ないじゃないか



あぁ......


こんなちっぽけな勇気じゃ世界が変わらないって知ってたら




救世主になんかなりゃしなかったのにな





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