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最強薬師は絶対誰にも恋しない  作者: 菁 犬兎
第1章カスバール宮廷
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シャミの日常

こんにちわ?

俺、シャミ。


メリルの助手なんだ。


助手はメリルの側についてお仕事を手伝う仕事なんだって。


「シャミはまだ小さいから私の側で私のやる事を見ててね?シャミの今のお仕事は、毎日ちゃんと朝昼晩ご飯を食べてお勉強して遊ぶ事だよ?」


そうなの?

でも前の主人は俺を籠に入れて変幻しないと殴ったよ?

変幻は姿を変える事が出来る術なんだ。出来る人がとても少ないんだって。


あんまりご飯も貰えなかった。

そう言ったらテットが笑いながらよくわからない事を言ってた。


「うんうん。前は前、今は今ッス。取り敢えずその駄目な大人は今日から鍵付きの豚箱で飯抜きの生活ッスね!」


ぶたばこ・・って何?よくわからないや。

ここの大人はよくわからない言葉を沢山使うから頭の悪い俺には殆ど意味が理解できない。メリルはその内わかる様になるよって言ってくれたけど、俺、早く大人になりたいな。


そういえば最近は忙しいメリルの代わりにテニアが俺をお風呂に入れてくれるんだけど、それを聞いたエドが・・・・あ、エドはメリルの患者さんで、俺と同じくらいの歳の男の子なんだけど・・・その歳でお風呂に入れて貰うのはおかしいって言ったから一人で入れるよって言ったらテニアもよくわからない事言ってた。


「ツルツルのうちは私が入れて差し上げますわ。お気になさらないように」


ツルツル?何が?でも、凄い真面目な顔だったから分からないけど頷いておいた。


「テニア?本当やめて?シャミの教育上良くないから本当にやめて欲しいッス!!」


「ちょっとそれ以上近づかないでくださいます?暑苦しいですわ」


ここに来てから毎日楽しい。

ここにいる大人は俺に嫌なこと言ってこない。

俺、頭が悪いから沢山勉強して早く大人になって立派なメリルの助手になる!その為にメリル俺を買い取ってくれたから。


「シャミー! 久しぶり」


「あ。エド、入ってこれたんだね?だいじょぶだった?」


「うん!メリル様がここに来れるようにしてくれたんだって! あの人凄いな!」


うん! メリル凄いよ?頭もいいし、魔力もとても強くて普通は出来ないこといっぱい出来る。


それに・・・・。


[らんら〜ららららん。らんら〜らららん]


それに、これは皆には秘密だけど。

メリル人じゃないモノが見えるんだ。それって本当に凄い事なんだよ?秘密にしておいて?


「メリルー! やっと会えたわー! オマケ付きだけどぉ」


「アンタの顔見るの心底疲れるわ。それで?私に何の用?」


「つれないわぁ・・そんな所もシビれるけど! 聞きたい事は沢山あるけれど時間はあまり取ってくれないでしょう?だから今日はこれにしたわ。私も薬草の品種改良を趣味で行なっているのだけれど、毎回思い通りの物が作れないのよ。そこで貴方の方法を教えて貰いたくて」


「・・・・あら?これ、貴方が?上手く出来てるじゃない?これは、魔法で栄養を与えたの?」


難しい話が始まったみたい。


薬草の勉強は俺もしてるけど、数が多くてまだ覚えきれない。あれを全部覚えてるメリルは本当に凄い。


[くるよ!怖いのがここに沢山!大群がやってくる!]


え?何かコッチに来るの?


「え? シャミ? わぁ!! 」


「シャミ! 何処行くの!」


空に飛んで確認しないと。

いちにいさん・・・数が多くてわからないけど・・・。


「メリル!魔物の大群が空からコッチに来てる!真っ直ぐここに、向かってる!」


「なんですって!メリル!宮廷の奥に避難を!!」


「ブリッツォは陛下にこの事を伝えて欲しいッス!シャミ! 変幻解いて降りてこい! 」


なんであんなに沢山?ここに何しに来るんだろう?


「アースポントの魔力に引き寄せられたのかしらね?アイツらも魔力が栄養になるもの」


「メリル様、私と奥へ。貴女に何かあっては大変ですので」


「・・・今すぐリディの所へ行くわよ」


「「「え?!」」」


皆、何驚いてるんだろ?


メリル言ってたよ。


あの人は精霊や妖精のたぐいに愛されてるから、絶対に死なせちゃ駄目なんだって。意味は分からなかったけど、俺も会ったことあるから何となくわかったよ。


メリルはあの人を守りに行くんだと思う。

それが、自分の研究を円滑にする早道だって言ってた!


「んじゃ、取り敢えずここら一帯を魔法防壁で覆っちゃおう!テニアは私の補助をお願い」


「はぁ?!屋敷一つならともかく、この宮廷全ての敷地を囲う防壁なんて二人だけで作れるわけないッスよ?」


「まぁ、私の専門じゃないから、テニアの頭脳を借りるわよ。テニア来て」


テニア、何で呼ばれてあんな顔するんだろう?

嬉しそうなんだけど・・頬を染めて・・なんか、うっとり?


「はい〜メリル様ぁ〜」


「貴女の能力を私が使えるようコピーするわ」


ウォンッ


「・・・・凄いわテニア。私でも難解な魔術式。でも、私天才だからぁ。ほい!」


ビュビュビュビュビュン!!ウォン!


わぁ〜綺麗な金色の膜が宮廷の外側全部を覆っていってる。メリルこんな事もできる、すごい!


「・・・・・な、な、こ、こんな事・・あり得ないですわ」


「・・・・・・マジッスか・・・メリル様の魔法って医療特化では?」


「今の内に行こう!アースポントが壊されたら大変なんでしょ!」


「・・・・メリル様すげぇ・・・お前の師匠様って何者」


何者?

えっと・・・最強の薬師だって、メリルが言ってた。

なにか、おかしい事があるのかな?

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