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最強薬師は絶対誰にも恋しない  作者: 菁 犬兎
第3章 翔ける想い
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メリル立つ

ここから第3章始まります


「メリル様。側室になりません?」


「ならないよ? 私の婚約者はシャミだもん。もう諦めたら?」


あ、こんにちは〜!

私メリル。


この前まで緊急医療を施す為にサウジスカルに行ってたんだけどね? その間にとうとうリディが決断したらしいよ?


なんとなんと正式な婚約者にお肉令嬢こと、クララに白羽の矢が立ったらしい。おめでとうございます!


やったね? これで一生食べる事には困らないね!

見事に勝ち組じゃん!


「私自信ありませんわ。皇妃など、私に務まるとは思えませんもの」


「まぁそうだよねぇ。まぁ側室になんてならなくても私、死ぬまでここにいるから。そんなに心配しなくてもいいよ」


「・・・え? そうなのですか?」


「うん。だって私ある程度天才魔術師として知られちゃってるし? 城下で暮らしたりしたら、危険じゃない? ここにいた方が安全だもん。死ぬまで誰かに追い回されるとか嫌だもん」


天才なのも考えものだわ。

隠し切れないなら手が出せない場所に居るしかないもんね? 勿論家賃は払うよ? 労働でね?


「そうなのですわね。メリル様私を助けて下さります?」


「リディとの事は無理だよ? そこは自力で何とかして?」


「・・・・本当に、ついてないですわ」


いや。付いてるでしょ?

クララ死にたくなかったでしょ?

結果的に皆助かったじゃん?

死ぬまでここで働かされるけども(笑)


「そんなに嫌なの? 贔屓目を省いてもリディいい男だと思うよ? 何がそんなに嫌なの?」


「・・・・嫌、というか。あの方若すぎますわ。私、自信がありませんわ」


え〜? リディ別に気にしてないと思うよ?

それに、そこまで年も離れてないじゃん?


「何が? 何の自信?」


「・・・・私。この歳になるまで一度もその、恋人と呼べるお相手を作ったことがないと、いいますか・・・」


あ、そっち? そっちの心配だったの?

なんだ。真面目に話聞いて損した。


「別にいいじゃない。もしかして歳上の自分がリディをリードしたいとか思ってんの? 何その無駄なプライド」


「違いますわよ!! そんな事は思っておりませんわ! た、ただちょっと、大丈夫かしらと思っているだけであって!」


「クララ様。それは、メリル様にしてはならない相談ですわ。あと、そういう事は男性に任せれば宜しいです」


そっかぁ。

でも、リディも大丈夫なのかな。

自分の成り立ちを知って子供を作る事を躊躇ってたし・・・変にこじれないといいけど。


「で? 正式にリディの妃になるのはいつなの?」


「もう少し暖かくなってからと。この冬が明ける頃には」


「そんなのすぐだね? でも、だからこそ油断は禁物だね」


私もそうだけどきっとクララも狙われる。

どいつもこいつも妬み嫉みのオンパレードだね?


そんな事してる暇あるならもっと有益な事に時間と労力使えばいいと思わない? どうせ阻止出来ないんだからさぁ?


「あ!実はディアナが居なくなって寂しいとか?」


「・・・・・・そんな事はありませんわ。私子供ではありませんもの」


「う〜ん? 怪しいなぁ? あ、でも正式にここで雇う話出てるみたい」


「え!? 本当ですの? 」


ほらほら〜やっぱり寂しいんじゃ〜ん?

素直になったら?


「徴税官の補佐の仕事をね。ディアナ父親の手伝いをしていたみたいなんだけど計算が恐ろしく早いらしい。金勘定が得意というのかな?」


「ディアナも、苦労しておりますもの。特技を生かす場所があって良かったですわね」


お? クララ少し浮上したね?

良かった良かった。


リディ実はちょっと心配してたもんね?

直前逃亡されるんじゃないかってさ。

まだ安心は出来ないけどね!


「メリル、準備出来たぞ。何遊んでるんだ?」


「あ、ごめんごめん! チェシャそのマント似合わないね?」


チェシャは目立つからなぁ。

外に出るからってこの前綺麗な髪切ってたけど、それでもまぁこの容姿は目を引くよね?


「これ以上はどうにも出来ないな? 髪を染めてみるか?」


「いや、素がいいから無駄。無駄な努力お疲れ!」


「はははー! 無駄と言うな! 無礼な奴だな!」


ハイハイ。行くよ?

アトレイア様も待ってるからね?


「メリル行ってらっしゃい!」


「うん! 行ってくるねシャミ!」


何処に向かうのかって?

まぁ、無事サウジスカルから帰って来て各領地の土地の整備もほぼ終わりつつある。皮膚病の蔓延もなく特効薬もあるからそっちも暫くは問題ない。


そうなったら、一番重要な問題に取り掛からないとね?


「始祖の場所など、精霊に分かるのだろうか?」


「うーん。何か情報をくれれば儲けもの。無きゃ無いで別の手を考えるしかないよね。私達が聞き出せるギリギリまで、彼女から情報を聞き出したい」


精霊がテリアーゼから生まれたというのなら、彼女の記憶が残っている可能性がある。その記憶の中にきっと全ての答えがある。


「ここまで来たらもう全部纏めて面倒見てやろうじゃないの。始祖だかなんだか知らないけど、サッサと見つけて解放しちゃおう! それでちゃっちゃとカスバール豊かにしてあとは楽しい老後生活送っちゃおう!」


「老後って! メリル様はまだ若い! 働いて下さいッス」


分かってるよ!

一々煩い! 気分だよ気分!!




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