平行世界『パラレル』
気がつくと見知らぬ部屋にいた。周りに目をやる。そこには、梱と昌が倒れていた。二人に近づこうと起き上がろうとする。すると、
「まだ、起きない方がいい」
部屋の奥から声が聞こえた。この声、最近聞いたような気がする。僕が記憶を呼び起こそうとした時、声の主が現れた。
「気がついたならそのまま聞いてくれ。君達はこの『世界』にとってはイレギュラーなんだ。後の二人が起きたらまず、学園長のとこに行く。そして、この学園に入学してもらう。そうしないと、君達をこの世界ら消さなくてはいけないんだ。それまではゆっくりしていてくれ」
ヤナン・ソルートは言いながら部屋の奥からこちらに近づいてくる。僕は上半身を起こした。体がすごく重く感じる。どうしてかは分からない。すると、ヤナンは僕に水を飲ませた。
しばらくして、梱と昌が起きた。
「学園長、ヤナンです。お話があります。」
ヤナンはドアの前で言った。すると、ドアが開いた。そして、声が聞こえた。
「入りなさい」
そして僕達は入った。
「その後ろの輩は『魔の世渡り』に『世界』を壊された輩じゃな。また、校則を破りおったな」
髪がない光る頭に髭が生えた学園長が座っていた。学園長室は畳で張り詰められた、和風の部屋だった。学園長はそう言うと笑っていた。
「すみません。この子達を学園に入学させてもらえませんか。この子達は『世界』を奪われたんです。どうか、お願いします」ヤナンが頭を下げる。すると、学園長は
「別によいが、その子達は『時間の流れ』は同じじゃったかな?」
学園長はそう言うと本を取り出した。
「『流れゆく世界』はこの世界と同じじゃな。小僧達は名を何と申す?」
僕達に聞いてきた。僕達が名前を言うと学園長は、聞いてきた。
「この『世界』では、本名を名乗ってはいかんからな。ヤナンのような名前を考えてもらわなければいかん。どんな、名がいい?」
僕達は少し考え、答えた。
僕はミリン、梱はキツネ、昌は、サカエという名前になった。すると、血液型と生まれ月を聞かれた。
僕は3月9日のA型、梱は6月23日のAB型、昌は7月18日のO型だ。答えると学園長は、
「ミリンは氷、キツネは炎、サカエは風じゃな。今言ったのはお前達の『属性』じゃ。覚えておきなさい。これはこの学園の生徒は持つことができる石じゃ。大事にしなさい」
こうして、学園への入学手続きが終わった。「『流れゆく世界』はこの世界と同じじゃな。小僧達は名を何と申す?」
僕達に聞いてきた。僕達が名前を言うと学園長は、聞いてきた。
「この『世界』では、本名を名乗ってはいかんからな。ヤナンのような名前を考えてもらわなければいかん。どんな、名がいい?」
僕達は少し考え、答えた。
僕はミリン、梱はキツネ、昌は、サカエという名前になった。すると、血液型と生まれ月を聞かれた。
僕は3月9日のA型、梱は6月23日のAB型、昌は7月18日のO型だ。答えると学園長は、
「ミリンは氷、キツネは炎、サカエは風じゃな。今言ったのはお前達の『属性』じゃ。覚えておきなさい。これはこの学園の生徒は持つことができる石じゃ。大事にしなさい」
こうして、学園への入学手続きが終わった。
学園長との話が終わりヤナンが寮に案内してくれる。ヤナンは寮に向かう間に学園の事を説明してくれた。
寮に着くと寮長が名札をくれた。そして、奥から女の人が降りてきた。
「その方達が、新しい寮生?えっと、サカエさんは私について来てください。」
女はそう言うと昌と一緒に来た道を帰って行った。
そして、ヤナンは僕達を部屋に案内してくれた。部屋は窓が一つでベットが二つ、机が二つと冷蔵庫が一つというシンプルな部屋だった。
「明日また迎えに来るよ。それまでゆっくりするといい。お腹が空いたら冷蔵庫の中にある物を食べてくれ」
そう言ってヤナンは部屋を出て行った。
僕と梱はそのまま、ベットに転がり眠りにおちた。