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魔の手と助け

寮に帰った僕等は各自の部屋に帰った。

部屋割りで一人部屋になった僕は、梱と青柳の部屋に遊びに来ていた。

「なぁ、三九里は今日のことどう思う?」

梱が聞いてきた。

「さぁ、よく分からないけど」

僕が答える。すると、青柳は、

「あそこで揺さぶりかけたのは答えを引き出すためだろ」

当たり前のことを言っている。僕達はあの人の言動が気になって話しているのに一人だけ話しについて来れていない。

「多分、最悪だね。あの反応は…」

僕はジョーカーを見せながら言う。

「そうか」

そう言うと梱は静かに納得していた。


しばらく時間がたち、0時になった。

僕は帰ろうと立ち上がる。その時だった。

いきなり地面が揺れ始めた。

慌ててしゃがむ僕。二人は物が倒れないように抑えている。

しばらくすると揺れがおさまった。

すると、昌と鈴女が様子を見に梱と青柳の部屋に来る。

「大丈夫だった?」

昌が不安そうに聞いてくる。

「なんとかね。久しぶりに揺れたね」

僕は軽く答えると、

「あんた、こんなとこにいたの」

昌が安心したように答える。

一応、心配はしてくれたらしい。

しかし、あの揺れは何だったのだろう?

外がどんな状況になってるか知るために外を見る。

すると、地面が割れていた。


先程まで平らだった道がデコボコになっている。しかし、鈴女が叫んだ。

「ねぇ…あれ、何?」

僕は鈴女が見ている方を見る。そこには、地面の中から出てくる異型の影が動いていた。

「ねぇ、これってやばそうだね」

昌が引き気味に言った。

「昼間のこと覚えてる?」

青柳が言う。続けて

「これって、悪いこと何じゃないのかな」

そう言われてみんなが同時に叫ぶ。

『学校』

僕達は学校に向かって走り始めた。寮を出る。そこには、悲惨な光景があった。


寮の入り口から外を見る。

そこには、警備員の体が転がっていた。

顔はなく、肺から上に切り裂いた痕があった。それをしたのは目の前にいる異型。

異型は、僕達を見つけるとこっちに歩いてきた。

僕は警備員の腰にある護身用の銃を抜いた。その時、車の鍵がポケットから落ちた。

鍵をポケットに入れ引き金を引く。

『ヴァーン』

軽い銃声が響く。一発、撃っただけで腕が痛くなる。目の前の異型は胸の部分がなくなり、頭がちぎれ落ちる。

どうやら死んだようだ。

僕達は警備員の車に乗り込んだ。軽自動車だが、ある程度のデコボコの道なら走れるらしい。

僕達は車で学校に向かった。

運転は青柳がしている。

青柳は、昔から車に興味があり、親がいない時に車を動かしていたらしい。

車で向かっていると、外にはさっきと同じ型の異型がたくさんいた。


走り初めて三分。

この間に見た異型の数は軽く五十を越えていた。

そんなことを考えていると学校についた。

そして学校に入る。次の瞬間。

校庭が丸ごと地面の中に崩れ落ちていった。

僕達は放課後の廊下、ヤナンに会った所に走る。

その途中でさっきとは違う異型がいた。こちらにはまだきずいていない。

銃を向ける。そして、すぐに撃つ。

その弾は異型の頭を完全にとらえた。

首が吹っ飛ぶ。そして、体はこちらに向かって近づいてくる。そして、後、2メートルの位置に近づいてきた。その瞬間、

『グシャ』

何か柔らかい物に穴があく音。そして、横では梱が箒を異型の胸に刺していた。

異型は力なく倒れる。その後、後ろからヒタヒタと足音が聞こえてきた。多分、異型の足音だろう。たくさんの足音が近づいてくる。

僕達は追いつかれまいと走った。そして、目的の場所に着いた。


ようやく目的の場所に着いた時、その場には魔法陣が淡い光を放っていた。

そして、僕達は光の中に飛び込む。

すると、回りが青白い光が回りを照らした。

しかし、光は急速に弱くなった。

そして、走ってきた方から異型の群がこっちに向かっていた。

僕が銃を構えて行こうとする。しかし、青柳に制止された。

「お前は、ここにいろ。」

そう言って青柳は異型の群の中に飛び込んで行った。

すると、鈴女が僕の手から銃を奪う。

「私は、青柳の事が好き。青柳が命を賭けるなら私も運命をともにするわ」

そう言うと僕達が制止する前に青柳が走って行った方向に鈴女も走って行った。

鈴女が魔法陣から出た瞬間に青白い光が僕と昌と梱を完全に包み込んだ。

そして、僕は眠るように意識を失った。

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