第2話
〜前回までのあらすじ〜
熱中症症候群の春日はカフェ・グリュックでバイトをすることに。大魔王の井上さん、王子キャラの芹田さん、変人色男の粋くん、美少年の依倖くんと一緒に今日もバイト!
そこに、春日と依倖くんの友達、すっちーこと鈴地優くんから二人に頼みが・・・?
なんと、すっちーの妹と弟のさくらちゃんと翔ちゃんが誰かにさらわれたって!?成り行きですっちーを助けることに。
だが、この事件には恐るべき謎が・・・!?
春日のハッピーラブラブ(?)バイトライフ、待望の第二話!
「おっはようございまーす!!♪」
みなさん、こんにちは!相川 春日≪アイカワ カスガ≫でっす!今日も、ハッピーバイトライフを楽しみたいと思っておりますッ。
ごゆっくりどうぞーっ☆♪
熱中症☆バイトライフ
「オウ」「アレっ、井上さん!おはようございます。早いですねっ」「ああ。・・・ケーキの下準備があるからな」「あ、そうですよね!井上さんがケーキ作ってるんですモンね!」「お前な・・・いーかげん覚えろよ。何回朝同じ質問して同じ答え返されてると思ってんだ・・・ッ」「スッ、スンマセン・・・・!!(あわわわ・・。マ、マジで魔王だよ、この人。魔王・・・)「何か言ったか」「イエ、何も?」
と、まあ・・・こんなカンジで毎日営業しております。あ、そうそう!あと、3人他に働いてる人がいるんです。(ちなみに、この魔王の人は『井上さん』です。下の名前は知りません。今度追求してみようと思います☆)
ガラッと事務所のドアが開いて、178cmの男が現れた。
「井上さん。ケーキのスポンジ、焼けましたよ。冷やしておきますね。おや、春日さん。おはようございます。いつも遅刻せず偉いですね」と、穏やかな敬語口調で話しているのは、『芹田 朱鷺≪セリタ トキ≫』さん。身長は井上より6cm低いです。ケーキを作る方の仕事をしてるんです。たまに接客もしてくれます。
「イエイエ、誇れる程のことじゃ無いですよ」「サンキューな、芹田。悪ィな、いつも」「いえ、僕は好きでやらせて頂いているので・・。逆に感謝したいくらいです。あ、そうそう。春日さん」
いきなり春日の方を見て、ニッコリ笑った。「コレ、エプロンです。どうぞ」「へっ、あっ、スンマセン!!あざーす!!」「芸人か」バシッと井上が春日の頭をはたいた。
「ふふっ、では僕は奥で仕事をしているので、何かあったら何でもお申し付け下さい」そういってまた事務所の中に入っていった。
キィ、カランと店のドアが開き、もう一人の男が入ってきた。
「おっはよーございまーす。あ、春日だ」「おっすー☆粋くん!」「おう、粋」「井上さんには言ってませんケド。」「お前、殴られてーのか。しかも「には」って何だ、「には」って」
この井上さんに対しては、ちょっといい印象を持っていない変人少年は『沖田 粋≪オキタ スイ≫』くん。変人だけど、スゴイ色男です。身長は173cmくらい。なんと名門の高校でいっつも学年トップなんですって!この外見からは全然想像付きませんよね(←悪気なし)。
もう一度、カランと音がして店のドアが開いた。
「あっ、いらっしゃいませー!って、なーんだ。依倖くんか」「なんだってなんだ!失礼だな」「ごめん、ごめん。ホラ、エプロン着てきちゃいなよ」「言われなくてもそうするつもりだ」「んじゃ早くねー!」
さっき来たのは『近藤 依倖≪コンドウ イサチ≫』くん。背は160cmです。男の子にしては背が小さいけど、スッゴイ美少年なんです!!一見、ボーイッシュな女の子と思っちゃうくらいです。ウィッグを付けるとホントに女の子になっちゃいます。
キィ、カランカラン♪
「あっ、お客さんだっ」「「いらっしゃいまっせー☆!!」」「イラッシャイマセ」「あ、どーも!って、アレ?相川??お前ココでバイトしてんの!?うっわー初耳!!」「え?あんら、すっちー!いらっしゃあいっ!!さ、さ、お好きな席へどうぞっ」「おっ、サンキュー!相川、お前気が利くなぁ!!」「いや、接客業だからさ・・・」
ガラッ。
「あ、依倖くんっ。ほら見て見てー!!すっちーだよ!!」「ん?おぉ、鈴地!久しぶりだな。いらっしゃいませ」「おお。近藤もココでバイトしてんだな。いやぁ、友達がバイトしてるトコなんて初めて見たぜ」
「え?でもお前もバイトしているんだろう?」依倖が言った。
「うん。まぁな・・。母子家庭の長男だし、お袋も家族の為にがんばってパートやってくれてるしな。妹と弟にも贅沢させてやりてぇし」「鈴地・・・」「すっちー・・」
「「ガンバレ。」」 「ハートが無え!!」「アハハ。冗談だって。でも、ホントがんばって!すっち、」「働け」ゴン、と鈍い音がして春日の脳天に井上の拳がクリーンヒットした。
「いったーッ!!何すんですかッ、井上さん!痛いじゃないですか!!」「いつまでも、客とクッチャベってんじゃねえ!!しゃべんなら、バイト終わってからにしろ」
「ただのお客さんじゃありませんッ。ア・タ・シ・の友達ですッ!!」「友達という名の客だろ」「違いますぅ!!大体何ですか、その「友達という名の客」って!!そんな具体的な名前のお客さんなんていませんよ!!いたら逆にこっちが哀しくなってきますよ!」
「冗談に決まってんだろ。それくらい分かれ。バカ」「バッ、バカって何ですか!?それにそこまで言うんなら、依倖くんだってスッゴイしゃべってたじゃないですか!依倖くんにもゲンコして下さいよ!!」「依倖はしゃべってたが、仕事もしてたぞ。お前も依倖を見習え」「ヘッ、ばーか。ざまーみろ、春日」「うっさいよ!!依倖くん!」
それから春日と依倖は真面目に働いた。
「ふう。そろそろ閉店ですねっ。お疲れさまでしたーッ!!」「お疲れ」「お疲れッした」「お疲れさま」「お疲れ様でした」
店を出ると、先程店に来ていた鈴地優≪スズチ・スグル≫がいた。
「あれッ、すっちー!どしたの??もう閉店だよ?」「アッ!!相川!スマン、助けてくれッッ!!」「えぇッ!?ど、どうしたの!!?あっ、依倖くん!大変、大変!!」「!?な、何がどーしたッ!?」
その後数十分、鈴地は春日と依倖に訳を話した。
鈴地の話によると、グリュックを出た後、家に帰ると母が倒れており置手紙で『弟と妹を返して欲しければ、バイトを辞めて交番前の公園に来い』と書かれていたそうだ。もちろんバイトを辞めるワケにはいかず、かと言って弟と妹を見捨てることもできるはずが無かった。そこで、春日と依倖を頼ってきた、というのだ。
「そっ、それは大変だよ!!スグに警察に行かなきゃ・・・ッ!!」「いや、警察には行けねえ・・」「何故だッ!?これは立派な誘拐事件だぞッ!!?それにお前の母上が倒れていたのも、ソイツが関係している可能性もあるんだぞ?!それなのに、警察に行かないでどうするッ!!」「そうだよ!もうアタシ達には手に負えない事になってるかもしれないんだよ!?」
「・・それは、分かってる。けど、置手紙に『交番前の公園に来い』っ書いてあったんだ。これはつまり、完全に警察をナメてる・・・。『警察に行ってもムダだ』って言ってるようなモンじゃねーか・・ッ?」
「そ、そーなのッ?!じゃあ・・アタシ達で何とか二人を助け出すしかない、ね・・」「ああ。だが、俺達子供だけで行っても・・」「おい」「「「え?」」」
3人とは違う声が混ざった。
「依倖の言う通り、子供だけで行くのは危険だ。それに、ウチのバイトが危険に飛び込んでくのを見逃したら、責任問題になりそうだからな。付いてってやるよ」「僕もぜひご一緒させて頂きたいですね。おもしろそうですから。ただ、くれぐれも無茶はしないで下さいね」
「井上さん・・芹田さん・・・」「面目ありません。恩にきります・・っ」「す・・すいません!!ありがとうございます!!」「ぃよーし!!じゃあ皆でレッツゴー!!」
みんなで公園に行こうとした、その時。「あれ―――ッ?おにいちゃん、どうしたの?こんなところでー」「あっ!!ホントだ!にーちゃん!!なんでココにいんのー!?」「「「「「・・・え?」」」」」
「さくら・・・ッ!?翔・・!?」「え・・な、なんで!?だ、だって二人はさらわれて、置手紙も・・」「「てがみ??」」「そ、そうだよ!お前らこそ、なんでココにいんだ!?公園にいるんじゃなかったのか!?」「あー!!それはね、おかーさんと『ゆーかいじけんごっこ』やってたから!おかーさんがおまわりさんで、おれとさくらが、ひがいしゃ!!」「じゃ、じゃあ、犯人は!?」「え、はんにん?あ、そうだった!しょうちゃん、わたしたち、はんにんさんをきめるためにこうえんにいったんだよ!わすれてた!!」「あー、そーだった!」
「え、じゃあ、だから『弟と妹を返して欲しければ、交番前の公園に来い』って書いたの?」「「うん!!」」「あ・・そういえば・・・」
鈴地がなにかを思い出した。「どうかしたの?すっちー」「文字、全部ひらがなだった・・」「「え・・・」」
ということで、この『さくらちゃん・翔ちゃん誘拐事件』はひっそりと幕を閉じた。
また、その後の二人の話によると、鈴地の母が倒れていたのは、『警官が拳銃で撃たれた』という設定だからだそうだ。そして、疲労のあまりそのまま寝てしまった、ということだった。
「へぇ――え。そんなことがあったんだー。みんなズルいなあ。楽しくしちゃってさ・・」「何言ってんの!大変だったんだからね!ホントに最初はビックリしちゃったよっ。ねえ?依倖くんッ」「ああ。全くだ。毎回あの兄弟には困らされるな・・」「そうですねえ・・・。でも、たまにはああいうのもいいと思いますよ?僕は少し楽しかったですけどね」「井上さんは、どうでしたッ?」「ハッ・・あんなの疲労蓄積以外の何物でもねーだろッ」「・・それもそうですねー・・・」
でも、アタシはその時、まだ気が付きませんでした。井上さんと芹田さんの様子が少しおかしい事に・・―――。
そしてとうとう、あの忘れられない出来事が起きてしまったのです・・・
いかがでしたかッ!?ここまで読んで下さって、ありがとうございました!!
では、また!Special Thanks!!




