表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
晴れたらいいね  作者: しげの あらた
1/17

第一章 強く強く強く張った糸が切れた

時がたち。

再び、あの大会。


何度となく、コースを走った。


晴れた日も走った。

雨の日も走った。

夜も走った。

仲間とも走った。

一人でも走った。


その日が近づいてきた。

日々、緊張が増してきて。


大会当日。

幾つもの想いと応援メッセージをバックパックにつめて、スタート。


・・・


強く強く強く張り詰めていたものが切れてしまった。

そうなると、もはやどうすることもできない。

どうにもならない。


リタイア。

でも「悔しさ」がなかった。

それでは、戦えない。


こんな結末になるとは、想像もしていなかった。

そして、気持ちの切れたあとの感覚がこうであることもはじめて知った。


強く強く強く糸を張りすぎたのかな。

その強く強く強く張った糸は、いとも簡単に切れてしまった。

その後は、主を失った凧のように、まさに迷走。

何度も走り、歩いた山で。

緊張感も集中力も失い。

ただ、歩いているだけなのに。

何度も何度もコケてしまった。


バスに揺られて会場に戻り。

ひとりで会場をあとにした。


数日が過ぎた。

遠い日の出来事だったかのような気がした。

夢の中での出来事だったかのような気さえした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ