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14/19

trouble

事務所のソファーに座り、やっと一段落。


モトさんが入れてくれたココアを飲んで。


モトさんは離れたトコロで真壁サンのマネージャーさんと電話をしていた。


何となく聞こえてくる会話に自分のマネージャーながらちょっと怯んでしまった。


口調はいつも通りなんだけどどことなく物言わぬ殺気を感じて。


「記者会見、やって頂けますよね?」


「はい、当然いますよ。東京駅にもいましたよ」


怖いよぉ。


いつものモトさんじゃないよぉ。


「平日なんで学校にも影響しちゃいますよ。今週は休ませます。何よりご家族にも迷惑が掛かるんでねぇ」


“聴こえないフリ、聴こえないフリ”


そう自分に言い聞かせてモトさんの方に背中を向けて龍神サンに電話してみよう。


「もしもしヒヨ???大丈夫か???今ドコ?」


龍神サ〜〜〜〜〜ン。


龍神サンはすぐに出てくれて、焦ったような口調だった。


そんな龍神サンの様子に号泣まではいかないけどグズるアタシ。


『事務所です。モトさんと一緒です』


今はモトさんの声を聴いても龍神サンの声を聴いても自然と涙が出てくる。


「とんだ災難だよなぁ。オレに出来るコトがあったら何でも遠慮なく言えよ」


『あ゛り゛がどう゛ござい゛ま゛ずぅ゛』


龍神サ〜〜〜〜〜ン。


嬉しくて号泣。


「関とかテツとか、他のメンバーは?」


『まだ会ってません。1人で来ました』


とてつもなく優しく温かく、そして穏やかな龍神サンの声。


包み込まれるような声だ。


「寂しくないか?大丈夫か?」


ぴゃ→→→→→↑↑↑↑↑


こうして龍神サンが話してくれてるんだから寂しいワケないじゃないのよ!!


『龍神サンのお陰で大丈夫です!』


「オレは何にもしてねぇよ。真壁から連絡は?」


・・・・・・・・・・。


しばしフリーズ。


小さくため息をついて答えた。


『着信は何十回も来てます。でも出たくないです。メールはありません』


龍神サンパワーなのかちょっぴり強く出るアタシ。


「直接言いたいってトコか。まぁメールで済まそうとしないだけまだイイか」


アタシ的にはメールだろうが直接話されようがどっちも同じだ。


「今すぐ駆けつけたいけど面倒なコトになりそうだからな」


またアタシの暴走妄想モードが発動した。


“二股オンナは自身も二股を掛けていた!!”


“年の差恋愛はホンモノだった!!”


何でこんな時にまで妄想してんだよアタシ。


『お気持ちダケで十分です。ましてやこうして話し相手になって下さってるダケで満足です』


涙を堪えて出来る限りの笑顔で。


「ヒヨにはオレなんかよりはるかに心強い仲間が5人もいるからな。もし女子に困ったら海崎で良かったらいつでも言えよ」





えっっっ!?


“オレなんかよりはるかに心強い仲間が5人”?


龍神サンに勝てる人なんているわけないじゃないのよ!!!


『龍神サンより心強いなんて。龍神サンの次です!!海崎サンの件は、確かに女子同士として助けてもらいたいコトは出てくると思いますのでその時は是非』


ウチのスタッフ、女子率低くて。


「いざという時頼りになるのは、やっぱり苦楽を共にした仲間だよ。いつもそばにいる仲間だよ」






“苦楽を共にした仲間”・・・。


“いつもそばにいる仲間”・・・。






テッちゃん、


まぁクン、


なおクン、


センちゃん、


そして、、、、、






関・・・。






誰よりも一番隣にいる仲間。





「関は?一緒じゃなかったのか?」


う゛っっっ。


龍神サンの“関”になぜか反応した。


『別です。何せ朝早かったんで。後で来ます』


「1人でずっと寂しかったろうな。ゴメンな、電話に気づけなくて。アイツらが来るまでオレで良かったら相手するからな。さしずめモトさんは対応に追われてて大変だろうから」


『あ゛り゛がどう゛ござい゛ま゛ずぅ゛ぅ゛ぅ゛』


仰る通りモトさんは対応に追われっぱなし。


事務所の電話も鳴りっぱなしで。


いつの間にかテッちゃんが現れていた。


テッちゃんの登場にまた更にグズる。


口振りで“龍神サン”と伝える。


『ちょっと待って下さい。テッちゃんが来たんでテッちゃんに代わります』


「おはようございます。こんな時間にすみません」


いつも通りの冷静なテッちゃん。


笑顔や神妙な顔で龍神サンと話す。


手持ちぶさたのアタシはテレビをつけてみた。


時間的にこの話題をやりそうなのは1番組ダケ。


ガッツリ真壁サンネタで。


放心状態でテレビを眺めていた。


“「お相手の女性はもう妊娠6ヵ月で、入籍したのはだいたい妊娠が発覚したあたりのようですのでおめでた婚と言うコトになりますね」”


ふぅ〜ん、6ヶ月ね。


ってもうそこそこ経ってるんじゃないのよ!!!


なのにパルミナ?


アタシ、傍観視。


“「wonderful☆worldの彩沢サンとはやはりカモフラージュだったんでしょうか」”


“カモフラージュ”・・・か。


涙は出なかった。


もうそれすら超えていた。


今日は元々テッちゃん達在京組は仕事で事務所に集合だったようで、みんながちらほら事務所スタッフに交ざって出勤し始めてきた。


みんながみんな、“「大丈夫!?」”って、心配そうに声を掛けてくれる。


それに対してアタシは“「ゴメンなさい」”って謝って。


中に入ってくるのがさぞかし大変だったろうから。


メンバーだって質問攻めにあっただろう。


スタッフさん達もきっとガンガン電話対応に追われるだろうし。


『おはよう』


涙声のままで。


「大丈夫か?」


「真壁からは?」


「災難も災難だよなぁ」


みんな口々に声を掛けてくれる。


「真壁、確実に龍神サンを敵に回したな。ギョーカイから干されんじゃね?」


恐ろしいコトを恐ろしい顔で言うのはセンちゃん。


・・・んっ?


もしかして???・・・






「パルミナなんて高く売れんぞ?」


ちょっぴりニヤけ顔で言うのはまぁクン。


「マスコミに指輪のコト言えよ。龍神サンの力がなくても確実に潰れんぞ!?」


とセンちゃん。


『何で知ってんの!?関?』


声が裏返ってしまった。


ぁんのヤロ−−−−−!!!


「メチャクチャ怒ってたよアイツ。すげぇ悔しそうだった」


なおクンのコトバに、関の顔がアタマの中にふと浮かんだ。


『言わないよ』


関の顔が浮かんだままテレビに向かって呟いた。


お相手の方が妊娠してんだし、


別にツブす気無いし、


アタシから言ったら益々面倒くさそうだし。


「じゃ、悪いけど行くワ。もう少しで関が来るからそれまでちょっと1人になるけど待ってろな」


みんな仕事に行ってしまった・・・。


関もまだだし。


事務所のスタッフさん達しかいなくなっちゃった。


アタシは1人自分のブログやHPに来た大量のコメントをチェックし始めた。


もの凄い数だった。


みんなの優しい温かいコメントはさすがに泣けた。


また真壁サンから着信だ。


もちろん出ない。


間も無くメールが来た。


“今から記者会見するから見て欲しい”


記者会見・・・。


少ししたら情報が入ったのか、一斉にマスコミが散っていった。


“「速報です。真壁サンが緊急記者会見を行うと言うコトです。後程会見の様子をお伝え致します」”


テレビでも言ってるよ。


情報早っっっ!!!


わずか数分だよ?


凄いな。


「記者会見の前にコメント出すぞ。ヒヨ、ブログ書けるか?」


事務所の社長が言い出した。


突然の発言にメチャクチャ戸惑う。


“私彩沢陽依は、今回の報道は全く知りませんでした。私としても突然の報道に大変驚いているトコロです。心からお2人と産まれてくるお子様の末永いお幸せを願っております。”


とりあえずマスコミ用に事務所のみんなで考えて。


“こんなもんでしょ”


ってコトで。


ヘタなコト言って騒がれるのも面倒だしね。


“たった今入った情報です。彩沢サンサイドからコメントが届きました”


生放送って凄いな。


情報早すぎだよ。


そうだっ!スマホに来てるみんなからのメール、返信しなきゃ。


また新たにメールが来ている。


“何か買ってくか?”


関からだ。


そう言えば昨夜の夕飯からまだ何も食べてなかったな、アタシ。


“ありがとう!お願いします。何でもイイ”


即レス。


こういう時の優しさって結構クるよね。


メールチェックの後、みんなからのコメントを見てたら落ち着いてきてブログにコメントを載せた。


“みんなからのたくさんの温かいコメント、泣きながら読んでます。ありがとうございます”


コメントを打ってるそばから嬉し泣きしちゃう。


“今回のコトはホントに全く知らなかったコトで、昨日のライヴにもご招待頂いて行ってきたトコロで、メチャクチャ驚いています。混乱を防ぐ為、朝早くモトさんに呼ばれて始発で東京に来ました。アタシにはこんなに心配してくれるかけがえのないたくさんの人達がいるコトを実感できて幸せだから全然大丈夫です。心配しないで下さい。ホントに多大なご心配ご迷惑をお掛けしました。その事に申し訳無い気持ちです。多くのみんなに心の底から感謝します。ありがとうございました。陽依”


更新!っと。


“オマエ相変わらず巧いよな。さすがワンワーのフロントマン。すらすらこんなに出て来ねぇよ”


関がエラく感心してる。


反応早すぎだろ。


関もみんなからのコメント見てたのかなぁ。


“素直な気持ちを表してるだけだよ”


ちょっぴりテレながら即レス。




「おはようございまぁ〜す」


怒りながら関が登場。


「しかしムカつくなぁ!!」


まだ怒ってるよ。


まぁこの件でアタシがどんだけ悩んでたかを唯一知るのが誰あろう関だからね。


「何が“ホンキだから”だよ!フザケんなっての!!」


こんなにガチで怒ってくれる関に、アタシはまた嬉し泣きした。


「ウチの大事なフロントマンをコケにして易々と生きていられると思うなよ」


おぃおぃ関クン??


『そんな大げさな』


アタシ、苦笑い。


「少なくともウチの事務所とvivienを敵に廻したんだから音楽業界は難しいだろうな」


何なのコイツの様子。


どっかの街角ジャーナリストのオッサンみたいだよ?


腕組みなんかしちゃって。


「指輪のコトがバレたりしたらそれこそTKOだろうな」


今度は悪代官みたいだよ。


ホントに何なんだ、コイツは。


ん?メールだ。


龍神サンだ。


“まだ事務所か?今から行くから”


え゛ぇぇぇぇぇ?????マジスかぁぁぁぁぁ!!!!!


一気にテンパる。


『ももももモトさぁぁぁぁぁん!!!!!』


フロア内に響き渡りそうなくらいの大声で叫んだ。


関がしかめっ面でアタシをにらむ。


「いねぇだろ」


冷たすぎる突っ込み。


そうだった。


『りゅ、りゅりゅ・・・』


ダメだ、テンパりすぎてカミまくってる。


大きく深呼吸して。


『今から龍神サンが来るってぇぇぇぇぇ!!』


周りのスタッフさん達がざわつく。


手を止める人も。


そりゃ、そりゃ、そうだ。


「ぁいよっ」


えっっっ?それだけ!?


何なの??あたかも予想していたかのような、何ともあっさりしたお返事の社長。


慌てる様子もなく。


それどころか誰かに電話してる。


モトさんかな。


龍神サン・・・。


超ドキドキしちゃう。


顔がゆるんじゃう。


「オマエさぁ」


ニヤニヤしてるアタシにぼそっと関が切り出した。


「真壁にちゃんと気持ち言わなくてイイのか?散々振り回されたんだぞ?あんなに悩んだんだし」


何?メチャクチャ神妙な顔しちゃって。


もしかして当の本人より怒ってる?


『アタシのコトなのにそんなに怒ってくれてありがとう。大丈夫。言わないよ。何も言わない方がイイと思う』


関の気持ちがホントに嬉しくて、とびきりの笑顔で答えた。


「こんなに迷惑掛けられてんだぞ?学校も休まなきゃいけないし!!突然東京に呼ばれたし‼」


食い下がらない関に驚きを隠せない。


『こうして怒ってくれる関やモトさんがいるだけでアタシは満足だから』


黙ってしまった関。


『正直疲れた』


アタシの笑顔に、関は何も言い返せないようだった。







『龍神サ〜ン!』


vivienのメンバーさん達が勢揃いでやって来た。


やっと収まった涙がまたうっすら出てきた。


「大丈夫か?ったく、オレの大事な妹を泣かせた罪はデカいぞ!!」


龍神サンまで・・・。


「コイツ、メチャクチャ怒ってんの」


と雷神サン。


「だいたいパルミナなんてコイツにケンカ売ってる以外のナニモノでも無いもんな」


え゛っっっっっ!?!?!?!?!?


凱サンまで。


龍神サン、みなさんに話したんだね。


それだけご立腹だったんだね。


みんなの気持ちが痛い程に感じる。


みんな“物凄く気の良い兄ちゃん”ってカンジがして、メチャクチャ落ち着く。


ステージの上の“漢らしさ全開”の皆さんとはとはまるでイメージが違う。


正直、パルミナの意味は気になるな。


やっぱり公言した方がイイのかなぁ。


いや、言わない方がイイんだよね。







関が買ってきてくれたパンやおにぎりや、龍神サン達が持ってきてくれた差し入れのシュークリーム(こう言う時は甘いものに限るって事らしく)をみんなでワイワイ食べていたらテレビで記者会見が始まった。


みんな急に静かになる。


スタッフさん達もみんなでテレビの前に集まって。


まるで街頭テレビみたい。


アタシは正直、見ていたくなかった。


だけど逃げちゃいけないって思えたから覚悟を決めた。


力が入りすぎてグーになっていたアタシの手を龍神さんの大きな手が包んでくれた。


心臓、超バクバク。


でも、、、それでもそれが物凄く心地好かった。


龍神サン・・・。


ずっとこのまま離れたくなかった。


やっぱり龍神サンは偉大だよ。


“好き”とか、“愛してる”ってコトバでは表せないよ。


あまりにも大きすぎるよ。





まずは真壁サンの口から詳しく説明がされた。


入籍の事実、お相手のコト、妊娠の事実について。


アタシはただ聴いていた。


真壁サンの発言は新聞に載っていた通りの内容だった。


ビックリだったのは、


お相手が局アナさんだってコト。


イッキに会場内がざわついた。


新聞の情報とは異なっていた。


同い年で局アナって、


わずか2年目サンじゃないのよ!!


“「彩沢サンのコトにつきましては、」”


来たっっっっっ↓↓↓↓↓


思わず固唾をのむ。


しかも何故か息を止めてしまう。


“「wonderful☆worldのボーカルとしての彩沢陽依サンを、今までもこれからもずっと好きでいたい気持ちに変わりはありません。このコトについては、妻も理解しております」”


「ぁ゛あ゛〜!?」


vivienさん全員ガラの悪い兄ちゃんになってる。


眉もつり上げて。


「何調子イイコト言っちゃってくれちゃってんの!?」


マジギレの流雅サン。


さすが元ヤン。


迫力があまりにもありすぎて、ビビらずにはいられない。


vivienサンはメンバー5人全員が全員バリバリの元ヤンなコトで有名。


ボーカルの龍神サンとギターの雷神サンが同じ暴走族で、もう1人のギターの凱サンが1人別のグループで、ベースの風雅サンとドラムの流雅サンが一緒だったらしい。


補導歴はあるらしく。


ファンならずともかなり有名なハナシ。


だから“やり直せない人生はナイってコトをオレらが身を持って証明してる”って常々言ってるくらいで。


その名残なのか今の5人はみんなオーラからしてすでに怖い。


現役時代が予想出来そうな程に。


『でもこの女子アナさんて、music palaceの方ですよねぇ?』


アタシのセリフに、メンバー全員声を上げた。


「あ゛っ!」

「あぁ〜!」

「そうだ!!」

「はぁ〜」

「へぇ〜」


みんな腕組みしてる。


music palaceは真壁サンとお相手の女子アナさんがMCをしてる深夜の音楽情報番組。


ウチらもデビュー直後に出させていただいたコトがある。


“「ズバリ共演がきっかけですか?」”


当然の質問が飛ぶ。


“「はい」”


はぁ〜。


小さく肩を落とす。


「ヤっちまったな、真壁先生」


呆れ笑いの凱サン。


アタシにはイマイチ意味が解らなかったけど、


みんなハナで笑っていた。


“「彩沢サンに贈った指輪も奥様と同じモノですか?」”


え゛っっっっっ?????


呼吸が一瞬止まった。


時も止まった。


ウチらの空間の空気が一瞬にして凍りついた。


“「違います」”


うつむき気味に聞き取りにくいくらいの小声で答えた。


“「彩沢サンにも指輪を贈ったんですか?」”


“「ただアーティストとして好きな方に指輪を贈ったんですか?」”


“「しかもパルミナですよねぇ」”


“「そのコトは奥様はご存知なんですか?」”


容赦ない質問攻めに絶句する龍神サン達。


真壁サンも硬直。


顔が思いっきりひきつっている。


もちろんアタシも。


何で???


どうしてマスコミが指輪のコトを知っているの?????


「オレじゃねぇぞ?」


誰も何も言ってないのに関がメチャクチャうろたえている。


『アンタが犯人ならアタシはアンタを死んでも許さないよ』


低い声で呆れてアタシが言った。


vivienの皆さんも微笑みながら頷く。


「芸能記者の根性って怖っっっっっ!今更ながら」


雷神サンのコトバに周りの全員が大きく頷いた。


確かに。


身内は自分から言うワケないもん。


「誰かリークしたか?」


流雅サンが一言。


「ひーちゃんと龍神のドライブだってよく撮ったよな」


風雅サンのコトバにもみんな頷く。


「そこそこのカネになりそうなネタではあるよな、どっちも」


雷神さんのコトバにアタシはゾッとしてしまった。


テレビの向こうではずっと黙り込む真壁サンの姿が。


会場内がざわついている。


何も言えないでいる真壁サンに次から次へと容赦なく質問が飛ぶ。


事務所の電話が再び騒がしく鳴り出す。


どうしよう・・・。






強く手を握りしめてしまっているアタシ。


ダメだっっっ!!!


見ていられない!!!!!


アタシは事務所を飛び出した。


「ひよ!?」






驚くみんなの声にも耳を貸さず。





































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