第31章:さびしかったなぁ・・・。
・・・夢を見ていたんです。
とってもさびしい夢をね。
新しい「しげちゃんシリーズ」のエッセイを立ち上げた直後に、
布団に横になったら・・・
ストンと寝ちゃいました。
ぼくね・・・
実は、美絵子ちゃんの夢を見ていたんです。
・・・本当にせつない内容の夢を、ね。
これまで、何度、こうした夢を見て、
ハッとなって飛び起きたのか、わからないくらいです。
むかし、
ぼくと美絵子ちゃんは、
「大の仲良し」でした。
ふたりとも、本当に幸せだった。
ぼくは、2年前・・・
彼女に、41年越しの謝罪ができ、
自分の、いま置かれている状況や、
現在の心境、
美絵子ちゃんに対する素直な想いという、もろもろのことを、
彼女のフェイスブックのコメント欄や、
ここの自分の作品や、
活動報告へ、書き綴ってきました。
・・・美絵子ちゃんからは、何の返事も反応もありませんけど、
ネット上の、いろいろな「痕跡」や「変化」から、
彼女が、ぼくの文章に、目を通してくださっているのだけは、わかりました。
・・・美絵子ちゃんね、
本当に、ここへ来てくださっているんですヨ。
ぼくには、それがわかる。
彼女と別れたあとに、ぼくが見てきた夢の中には・・・
あの『魔物事件』よりも前の日の美絵子ちゃんは、
一度も現われたことがありませんでした。
・・・ただの一度もね。
内容的には、こうです。
少し大きくなった美絵子ちゃんと、
彼女の親戚一同が、車座になって、
黒い喪服で集まって、なにか話しているところへ、
ぼくが通りかかる・・・といったものだったり、
セツさんが亡くなったあとに、
だーれもいなくなった散らかった家の中にぼくが入り、
美絵子ちゃんのアルバムとか、
彼女を偲ぶことができる、思い出の品々を探索する・・・
そんな内容でした。
ぼくと、
川崎小学校の校庭でともにふざけあい、
いっしょに仲良く走り回った姿は、
一度も夢の中には、現われたことはありません。
・・・すべて、『魔物事件』よりもあとの世界での出来事になってました。
ぼくがさっきまで見てた夢だってそうです。
自宅へ招いた美絵子ちゃんの夢。
・・・でもね。
もう、あのころの、ちっちゃい彼女の姿じゃなかった。
ぼくがネットで見つけた、
あの『近影』でした。
・・・いまの美絵子ちゃんでした。
いっしょに、ぼくの家で過ごしていたんですが、
あまり楽しそうじゃなかった。
彼女のおじいさんも、美絵子ちゃんといっしょに、
一晩泊まっていったんですが・・・
翌朝、
彼女を連れて、地元に帰っていきました。
ぼくね、
言いましたよ。
「・・・美絵子ちゃん、お見送りするよ。」
彼女は無言で、
少しうつむきながら、
ぼくを見ることもなく、
おじいちゃんにつづいて、
ゆっくりと歩いて、ぼくの自宅をあとにしました。
ふたり並んで、
道路をあるいていきます。
たまらなくなって、
しばらくたったころに、
二人のあとを追いました。
・・・でも、
もう、どこにも姿はありませんでした。
ここで、ぼくは目がさめました。
・・・とってもさびしい夢でしたね。
もう、
ぼくにもわかってるんですよ。
・・・わかっているんです。
「待ってもこない」
ということがね。
「潜在の無意識の世界」の中でさえ・・・
ちゃんと、現実を理解し、
認めちゃっているんです。
それでもぼくは、
あきらめない。
・・・いつの日か、
美絵子ちゃんが、
ぼくに連絡をくれる日を。
はじけるようにうれしそうな明るい声で、
メッセージをくれる日を・・・ね。
m(_ _)m




