トイレ革命!未来のトイレは水も電気もいらない!
『ナノ・デンキ』か。
期待なくふらっと入った小さな町の電気屋だったが、とんでもない穴場だった。
「本当か?」
「本当ですとも」
80近い老人が1人でやっている店でこんな『世界に1台しかない最先端トイレ』を見つけられるとは。
水も電気もいらない未来のトイレで、出したモノは『ナノパワー』という不思議な力で消え去るらしい。
「お疑いになるならトイレに設置するので試しに使って見て下さい」
「うむ」
…
「ん……んふ!」
ボドっ!
「……ふぅ。どれどれ?」
尻を上げて便器を覗くと確かに出したモノが無くなっている
恐るべしナノパワー!
「いやいやしかし」
私は便器に座り直した。
「ウオッシュレットがないのはこま……オフっ!?」
これもナノパワーなのか!?水がないのにケツが洗われているのを感じる。
「……おぉ」
射精した私はこのトイレを購入する事に決めた。
…
「お買い上げありがとうございましたー!」
…
「いつまで着いてくる?」
店長が店を出てからも着いてくる。
なんだ?トイレが届くのは2日後だろ?
「あのトイレと私はセットですからねぇ」
「あ」
店長が恐ろしく長い舌を出しながらニッコリと笑うとナノパワーの正体が分かった。
「トイレを使う時は毎回私を呼んでくださいね」
店長の息は恐ろしく糞臭かった。