帝都大混乱!VSストラー伯爵編
帝宮から出陣した黒騎士たちは、肉を前に檻から出された虎のように一気に四方へと散らばった。
シリウスは、軍事顧問ストラー伯爵の屋敷へ。
アルバドは元帥の従妹のロッツェル伯爵の屋敷へ。
そして、レオは今回の戦争を一番強く支持していた宰相、バンウォンの屋敷へ。
「お前たちはもう包囲されている!大人しく出てこい!」
ストラー伯爵の屋敷の前に立つシリウスは、拡声器の役割をする球体の魔道具を片手にべたなセリフを叫ぶ。
ただ、包囲している兵は誰一人としていない。
シリウスだけだ。
だが、一人というのはそれだけ自信があることの裏返しだ。
「貴様、たかだか一人で何ができる」
十名の私兵を後ろに従え、門から出てきたストラー伯爵は余裕の表情で煽ったような口調だ。
「実力も知らないで言えることじゃない」
シリウスは自信ありげにいたずらっぽい笑みを浮かべると、腰元から刀を抜いた。
「お前たち、こいつをさっさと私の視界から追いやれ」
ストラー伯爵に命令されると、後ろの屈強な男たちが前に出た。
「君たちが僕の相手かい?」
ストラー伯爵の前にでた屈強な男たちが剣を抜いた。
携えている剣の鉄が上質であることからも、彼らが上級者であることがうかがえる。
「じゃ、いくぞ!」
そう言ってシリウスは小慣れた手つきで刀を振り上げる。
「一ノ型・凪」
ストラー伯爵をのこし、屈強な私兵たちが一人残らず倒れた。
銀髪のつやのある髪には返り血が大量にかかった。
それでも、シリウスはどこか嬉しそうにニヤッとしてストラー伯爵に迫る。
「さぁ、君は逮捕だ」
「ち…近づくな!私は貴族だぞ!逮捕などと…」
ストラー伯爵は恐怖のあまりおぼつかない足取りで後ろに下がろうとするが、腰を抜かして地面にドスッと腰を抜かした。
それでも、シリウスは血塗られた刀で地面をなぞりゆっくりと近づく。
「それ以上、伯爵に近づくけば命はないわ」
どこからか聞こえた声にシリウスは辺りを見回すが、姿は見当たらない。
「電光石火」
雷の魔法が付与されたナイフがシリウスの背中を狙って投げられた。
シリウスはそのナイフを何でもないように刀ではじくと、姿を現した声の主に切りかかった。
声の主は両手に持った短刀でシリウスの刀を受け止める。
「君、名前は?」
「な、名前?そんなこと、関係ないでしょう!」
両手に持った短刀でシリウスの刀をさばきながらも質問にぶっきらぼうに応じた。
だが、剣と剣のぶつかり合いはそれ以上に激しく、早い。
「二刀流奥義・九連鉄火」
彼女の奥義の一撃目が「白杉」をはじき飛ばして、二撃目がシリウスの顔に迫る。
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