開幕!皇族VS貴族
不遜にもノックもせず部屋に上がり込んできたレオと銀髪が部屋に上がり込んできた。
「…レオ?」
「戦争は、俺が止めてやる」
レオの横に立つ銀髪も任せろとばかりにコクコクと頷く。
その、自信しかない態度一瞬希望が見えた気がしたが、軍は既に出陣していてネルシス連邦国軍は
辺境の城を攻略中、冷静に考えれば戦争を止めるなど不可能だ。
「軍は既に出陣しておる。レオ、気持ちはうれしいが…」
「一体何のために召喚した悪魔なんだ?お前の、護身用か?」
その言葉にもしや、と一つの考えがよぎる。
レオは、少々荒っぽいところがある。
それは、許せない。
強い口調で切り出した。
「ならぬ!それでは、確かに民たちの被害は抑えられるかもしれぬが、兵士たちが多く死ぬ。兵士たちにも家族がいるのだ。その者たちを悲しませるわけにはいかぬ」
きっぱりとした口調にレオはハハと豪快に笑った。
横に立った銀髪も愉快そうに笑う。
「何がおかしい!」
「いや、なに、悪魔ってのは強力だ。たかだか数十万の軍を生け捕りにするぐらい何の問題もないから安心しろ」
「悪魔とは…そのように強力なのか?」
皇帝なので、帝宮の外に出ることもほとんどなく、形式上とはいえ、神聖な存在として扱われていたユリウスは身が汚れると思われ、魔物の召喚の儀式は見たことがない。
「そうだな、少なくとも、ポテンシャルだけで行けば人間よりはるかに強いな」
「そのようものなのか…」
納得は出来ていないが、そういう物だと割り切ったユリウスは、一人でコクコクと頷いた。
「それで、どうする?あとはお前の覚悟しだいだ。お前が怖気づいたのなら、俺はとっとと別の国に行かせてもらう。だが、お前がやるのなら、準備は出来ているぞ」
こたえは、もう決まっていた。
「余も、そなたたちと共に戦おう」
覚悟のこもった一言、レオは満足気にニヤリと返した。
「よく言った」
そして、帝国の混乱は加速する。
簡易で用意された歯車の描かれたロギア帝国の国旗が冷たい北風に吹かれてなびく。
松明のかがり火が、彼らのやる気を表すように強く、そして激しく燃え盛った。
「今こそ、帝国を意のままにしようとする逆賊を切る時!」
近衛騎士たちの間に静かな興奮が広がる。
「いざ、出陣じゃ!」
ユリウスの宣言に、寝所前に集められたレオとシリウス、アルバドの三名を筆頭に千余名の近衛騎士たちの間にはまるで何かが割れたように一気に歓声が広がる。
そして、千の近衛騎士たちはレオ、シリウス、そしてアルバドの三名に率いられ、帝宮を出発した。
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