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追放から始まる逆転劇  作者: 匿名
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宝物庫侵入(前編)

見張りの兵の目をかいくぐり、天井に張り付いて侵入する。


転移魔法を使いたいが、しっかりと結界が張ってあるらしく、中から外は行けても外から中は行けなかった。


室内に侵入した俺は、ユリウスの寝ている部屋のまえ天井からスタッと着地して、小声で呼びかける。


「ユリウス、ユリウス、起きろ」


俺は、正式に招かれた客ではない。


勿論、兵に見つかれば死刑にもなる。


だからこそ、夜に、こっそりと入らなければいけない。


「レオなのか?」


しばらくすると、眠気まじりの声が返ってきた。


「あぁ、俺だ。入っていいか?」


「うむ。今、鍵を開けるのでな」


カチャカチャと障子が動き小さな手が生えてきたかと思うと、ゆっくりと障子を横に動かす。


「さぁ、入れ」


ユリウスに手招きされて、部屋に入ると、木製の椅子に座るように勧められる。


言われる通り、椅子に座ると、ユリウスも向かい側の椅子に座った。


子供専用の小さな椅子で無理なく座っている。


「今日は、一体何が?」


ユリウスの口調は、普段は威厳のあるしゃべり方だが、何故か二人きりの時は普通の子供のようなしゃべり方になる。


「あぁ、今日は、剣のことについて用があってな」


「剣?余は剣術などしないよ」


皇帝口調と普通の口調が混じって少しおかしなことになっているが、そこは突っこんでいる場合ではない。


「いや、剣術の事じゃない。神代の頃の剣について知りたくてな。この剣なんだが…」


腰に差した一本の剣を抜く。


親父に打ってもらった刀だ。


「この剣なんだが、握った途端、俺の魔力が吸い込まれ、この刀を打った親父曰く、俺は三日三晩寝こんでしまっていたらしい」


「魔力を吸う剣?そのような言い伝えを持つ剣なら、帝国の秘宝の一つにあった気がするぞ」


帝国の秘宝か…。


確かに、親父は凄腕だった。


じゃぁ、その帝国の秘宝の刀を打ったのも親父…いや、親父はこんな刀は初めてだって言っていた。


だが、そんな魔力を吸う刀が偶然でできるもんか。


それも、まるで生き物のように回復するなんて、そんなもの神代だろうが何だろうが、無理がある。


「その刀について、知っていることをすべて教えてくれ」


「う、うむ。確か、その刀は詳しくはわからぬが千年ほど前から秘宝になっているらしい。他は…余も、直接見たことはないが、宝物庫にあると思う」


「宝物庫か…。そこに兵はいるか?」


「詳しくはわからぬが、遠目で見ただけだが、十名程が巡回していた気がするな」


「分かった。なら、いない時間があるんだな?」


「うむ」


転移するか…。




宝物庫の前の、庭の物陰に、ドサッとユリウスと二人で落ちる。


また、転移魔法は失敗かよ。


こう、何度も失敗するとなると、自信を失うな。


「シッ!」


ユリウスが声と共に俺の頭を茂みの中に隠す。


茂みの隙間から覗くと、松明を持った十名ほどの兵士の集団が宝物庫の前を巡回している。


先頭に立つ小太りの男は、一度立ち止まったが周りを見渡して誰もいないと思ったのか、やがてまた歩いていった。


「危なかったな…」


兵士の集団が去っていったのを見計らって茂みから出ると安堵のため息をつく。


「ユリウス、さっきは助かった」


「うむ。気にすることなどない」


「俺が言えたことじゃないが、年下がため口超えて上から目線かよ」




キーッと音をたてて宝物庫のドアを開ける。


案外警備がうすいのか、鍵の一つもかかっていなくて簡単に入ることができた。



読んでくれてありがとうございます。

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それではまた次回。バイバイ~!

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