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青春謳歌  作者: 久遠 藍華
第1章 変人3人組
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1.残念イケメン3人組の秘密

第1話です。よろしくお願いします。

「なー帰り、スバタ寄ってこうぜ!」

「俺、ダークモカ」

「俺は抹茶で!」


「「「俺は払わないから誰か奢れよ」」」


 放課後の桜庭高校、1年生の廊下に繋がる階段の踊り場では3人の男子高校生が何やら話をしていた。

 話の内容は某コーヒー店に寄り道をしようと計画したが、3人中3人がお金を払う気がないという結果に至っていた。


「はぁぁぁ…お前らは俺に奢れ!!特に湊!!せっかく仲良くしようと声掛けてんのにお前はいつも携帯いじりやがって!!現代人か!」

「は?ちゃんと話は聞いてる。お前見たく無駄に喋らないだけだ。それにお前も現代人だ」

「どっ、どーどー!!旭、湊!周りの人見てるってば!!」


「あの人たちって…」

「今噂の変人3人組…だよね?」


 今、桜庭高校ではとある有名人(?)がいた。

 1人目は入学式で興奮のあまり石像破壊。

 2人目は寝坊し入学式から2週間遅れの登校をした上に今も毎朝のように遅刻。

 3人目は元不良で入学して早々、喧嘩騒ぎ。


 その3人が嘘か誠か、まさかの気があったようで今や3人で一緒に過ごす様子が最近多く見られるようになった。

 その3人こそ、


「ったく、じゃあグリコで勝負だ!!階段いくぞー!」


 彼の名は白雪旭(しらゆきあさひ)

 男子にしては少し長い髪の毛を後ろで束ね、紅色の髪の毛は太陽の光に当たると本人の明るい性格を反射してるようによりキラキラ光る。

 運動が大の得意でスポーツならなんでも出来る。

 その持ち前の運動神経で入学式早々、校内でパルクールをしていた所、伝統ある桜庭高校は至る所が脆いわけで…

 運悪く玄関前に設置している石像と衝突してしまい、石像を破壊。

 教師たちのムンクの叫びが響いたという。


「グリコか、まあ仕方ないな。運ゲーは大嫌いだけど俺負ける気しないし」


 彼の名は綾瀬湊(あやせみなと)

 深緑色の髪の毛は女子が羨むような程綺麗にストレート。

 常にゲームとスマホとパソコンを見ているが、絶賛視力は裸眼で2.0。

 夜中まで趣味のゲームやサイトのハッキングをしている夜行性のため朝はすごく弱い。

 そのせいか学校が始まっても生活リズムが戻らず毎朝遅刻。

 入学式がある日は新ゲームのリリース日であり、入学式の存在を忘れていた。

 ゲームを全クリするために毎晩寝ずに作業していたところ日付も昼夜も分からないことになり入学式から2週間後に初登校することになった。

 ちなみに親は海外赴任のため、起こしてくれる人がいない。


「グリコっていつぶりだろ。チョキはチョコレート…だよな」


 彼の名は七海颯太(ななみそうた)

 深い青の髪の毛から覗くのは圧倒的美少年顔。

 少し天然なところを持ち合わせているが、優しい心も持っていて親戚のおばあちゃんには人気者。

 女性に耐性は無いが、お年寄りの扱いはドンと来い。

 元不良らしいが今の本人からは想像が全くできないためデマだと噂されている。

 だけど入学式の喧嘩騒動に関わっていたのは颯太だと関係者は言う。

 そのため1番不思議が多い。


「じゃんけんぽんっ!パ・イ・ナ・ツ・プ・ル」

「俺1歩も進めてないんだけど…」

「颯太弱いな。じゃんけんぽん、……グ・リ・コ………グ・リ・グ・リ・コ」

「あーー!!『グリコグリグリコ』ってなんだよ!卑怯だ!」

「うるさいな。ルール通りの堅苦しい男はモテないぞ」

「うるせえー!てか1段1歩なんて誰が決めたんだよ!俺の1歩は6段くらいあんだよ!見とけ!」

「ちょ、颯太危ないって〜」


 性格は凸凹だけど、共につるんでいるため仲は悪くない。

 桜庭高校1年の変人3人組こと、ほかの女子は声を揃えてこう言うのだった。


「イケメンだけど残念な3人組·····」


久遠藍華です。

次話もお楽しみに。

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