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実験好き男子の魔法研究  作者: 日野萬田リン
第一章:転生編
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閑話:リーネの独白

前回のあらすじ:魔法学院の試験に合格。


第一章を終わりとして次から第二章を始めます、と前回言いましたがすみません。今回は閑話です。第一章の話はリーネ視点からどう映っていたかという話です。

私はリーネ。ヴァレンタイン家に仕えるメイドだ。まだ幼いころ、両親が亡くなった私を見習いとして雇ってくれたジン様には感謝しつくしても足りないくらいだ。ヨーダ様、ラット様の面倒を他のメイドたちと一緒に見ていたので、アイン様が生まれたときにその世話係に任命された。普段のメイドの仕事もあるので不安ではあったが、頑張っていこうと思う。


アイン様はとても賢く、夜泣きもほとんど無いため、世話をするのはとても容易だった。お腹が空いていたり、トイレをしたかったりの時にしか泣いたりもしない。むしろ泣くことが少なすぎて周囲が心配するほどだった。




アイン様が少し大きくなって自由に歩き回れるようになってからは大変だった。赤ちゃんの時のおとなしさはどこへやら、様々なものに興味を示すようになった。

料理長が休暇で不在だったため、私が料理当番となった時の事件は特に印象深かった。鍵をかけ忘れた私が悪いのだが、いつの間にやらキッチンに忍び込んでスープの仕込みをしていた鍋をじっと見つめていたのだ。この年頃ならスープのほうが気になると思うのだが、アイン様が質問したのは魔道コンロについてだった。たいしたことではないが一応世話係としてジン様に報告しておこう。




今度は魔法の実験といって、ラット様と庭に行かれるようだ。確かに魔法というのは面白いものだが、そんなに興味を惹かれるようなものなのだろうか。正直に言うとアイン様の考えがよくわからない。始めた実験もよく分からないものばかりだ。「燃焼の条件が…」とかつぶやいていたがどういうことだろうか?


後日、アイン様に言われて魔法実験を行うことになった。その魔法実験は驚愕の連続だった。青い炎?炎の温度?正直言っていることが全く分からなかった。ただ、スープを作るときなど火力が足りないと感じていたので炎の温度を上げられるというのは素晴らしいと思う。

アイン様がその知識をどこから得たのか調べようと、書斎の本をあるのか調べてみたが、全く見当たらない。書斎の本に最も詳しいであろうラット様もそんな内容の本はないと言っていた。アイン様はどこでそんな知識を手に入れたのだろう?





アイン様が魔法実験の最中に魔力の枯渇のため倒れられてしまった。私がちょうど別の仕事を終え、アイン様を探していると庭で気を失っているアイン様を見つけたのだ。話を聞いたところによると、いつも通り魔法の実験を行っていたところ魔力枯渇に陥ってしまったらしい。

奥様が本気で怒っているあの顔は久しぶりに見た。しばらくは不必要に近寄らないようにしようとメイド仲間内で奥様が怒っているという情報を共有しておく。





アイン様が奥様と魔法実験を行うようになってから、しばらく経った。たまに私も実験に同伴するのだが、無詠唱魔法の実験を行っているようだ。アイン様がすでに無詠唱魔法を使えると聞いたときは驚きを隠せなかった。無詠唱魔法という高度な技術をすでに習得しているなんて、アイン様は天才なのかもしれない。





旦那様に細かい魔法実験の詳細を話していなかったのがまずかったらしい。旦那様はアイン様の実験内容を知って、模擬戦をするとおっしゃり始めた。無詠唱魔法のことをなぜ報告しなかったのかと旦那様に怒られてしまった。あんなに真剣な顔をする旦那様は初めてかもしれない。

しかも、模擬戦の内容は私が想像していた以上に過酷なものであった。アイン様が模擬戦後ぼろぼろになるのを見ていると胸が締め付けられるような思いになる。それでもめげないアイン様の胆力は本当に尊敬する。




ついに模擬戦でアイン様が勝利を収めることができた。アイン様の作戦勝ちという感じだったが、多くの見たことのない魔法を使用していた。私は知らないが、旦那様は剣を持たせれば国でも有数の実力者と聞いている。その旦那様に魔法ありとはいえ勝利するなんて、アイン様はやはり天才なのだろう。

模擬戦後、私は旦那様に呼び出された。アイン様のことで話があるらしい。


「それで、リーネ。アインのことをどう思う?」


「アイン様ですか。正直に申し上げますと、魔法の天才なのだと思います。見たこともない魔法をたくさん使用しますし、発想が本に載っているようなものと全く異なっています。」


「…。私も似たような感想だ。だが、あの年でここまで魔法を使えるのは少し異常だ。他の貴族どもに利用されないように鍛えておくつもりだったが、私に勝つまでに成長するとは。」


旦那様はアイン様に負けたのがとても悔しかったのだろう、非常に悔しそうな顔をしている。


「アイン様なら、他の世界から生まれ変わってきた、と言われても信じてしまいますね。」


「他の世界ね…。もしそんなものがあるなら、ぜひとも行ってみたいものだな。」


私の冗談に対して、そんな風に笑いながら言ってくれる。他の世界から生まれ変わってくるなんてそんなのあり得ませんよね?


閑話いかがだったでしょうか。一般人リーネからするとアインは天才だし、他の世界から生まれ変わってきたと思っても仕方ないですよね。リーネの考えが正解なのですが、そのことは神(読者)のみぞ知るということで。


今まで二日に一回投稿していたのですが、今回は閑話なので連日投稿としました。明日から第二章開始としようと思います。

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