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四十三話 

お昼に更新しようかと思ったのですがやたら重くて

たぶん夜にも更新します

 翌日。

 最近毎日ゲームをしすぎているせいか、朝なのにいまいち元気がでないや。

 頭がぼやっとしたまんまバスに揺られ、学校に到着。

 教室に入る前に自動販売機でミルクが入った甘い缶コーヒーを買ってどうにかやる気を出そうとする。


「すずしー。はあーなんで毎日学校があるの? 早く夏休みになればいいのにー」

「ユー、あなた朝からなにぐでっとしてるのよ。毎日勉強できる喜びを味わいなさい?」


 教室は冷房が弱く効いていて、家と比べたら暑いけど外よりはずいぶん過ごしやすい。 

 腕を机の上に伸ばしてくつろいでいたらシーちゃんが来た。

 こんなに嫌になるいい天気なのに彼女は制服もピシッと着こなしている。

 あっついんだからボタンの一個二個くらい外してもいいと思うんだけど。


「……シーちゃんおはようー。友達と会える喜びはいいけど勉強はいらないー」

「だよなー勉強なんていいから早く休みになればいいのに。おはよ! ユー、シー」


 カバンを肩にかけボタンを大胆に開けたミーちゃんがやってきた。

 私は手を振って挨拶し、シーちゃんは一度口をムッと曲げミーちゃんの制服に手を伸ばす。 


「おはようミー、でもあなたはユーよりも更に勉強頑張らないとダメなのよ? 今のままじゃ夏休みも危ういじゃない」

「えっマジで? 休みは休ませてくれないとダメだろ」


 腰をかがめてミーちゃんのボタンを閉めながら言うシーちゃん。

 ボタンを閉められることに抵抗もせずなすがままやられるミーちゃん。

 それにしても夏休みが危ないって大変だね。授業もないのに暑い中来なきゃいけないなんて地獄だよ。

 私はゲーム以外にもプールとか海とか色々と遊ぶんだから。


「あははっミーちゃん大変だね! 夏は私が代わりに満喫してあげるよ!」

「……はぁ。あなたも余裕なんて全く無いでしょ。このままじゃ二人まとめて休みなくなるわよ?」

「ええーやだー!! 学校来たくないー」


 休みって言っておいて学校に来いなんて卑怯極まりないよ!

 休みが一日減ったら寿命が一年は縮まっちゃう。


 休みたい、遊びたい、ゲームしたい、勉強したくない。

 勉強しなきゃない? ゲームできない? 遊べない? 休めない? 

 勉強やだ休みなしもやだどっちもやだやだやだ…………。


「あっそういえばシーちゃんはいつゲーム始めるの?」

「え? もう、現実から逃げるのはやめなさい。……私は夏休みがあるから始めるならそこね。ゲームはふーにでも教わるから大丈夫よ」

「ええー一緒にやろうよー」


 オンラインゲームは皆でやったほうが絶対楽しいんだよ!


「というか私、長期休暇前のあなた達と毎回同じやりとりしてる気がするんだけど。いい加減学習しなさいよ、二重の意味で」

「何うまいこと言ったみたいな顔してんだよ。はぁ……しかたない学校にいる間だけでも真面目に勉強するか」

「ミーちゃんの裏切り者! 一緒に一番楽な方法探そうよ!」


 例えば職員室に忍び込むとかどこがテストに出るか占うとか神頼みとか。

 きっと何か手はあるはずなんだよ!


「うーん。じゃあユー達が補習も何も無かったら夏休みすぐからゲームに付き合ってあげるわ」

「ほんと? じゃあさ! 夏休みになったらみんなで寝ずにやろうね!」

「はいはい。じゃあ今日から勉強がんばりなさいね?」

「はーい」

「あいあーい」


 夏休みまであと三週間くらいか。

 テストはその前の週だしきっとなんとかなるよね。

 よーし! 今日の目標は眠らずに授業を聞くことだ!



 ──────────


 6時間の時間割は三勝三敗の五分でどうにか戦い抜けた。

 いやーお勉強は強敵だね!

 お昼までは三勝一敗だったんだけどやっぱりご飯を食べると眠くなっちゃうからね。


 今日は掃除とかもなかったので学校からすぐに家に帰って真面目に宿題をやりながら集合時間までを過ごしたよ。


 今日の第二エリアってどんなところなんだろ。

 カレンちゃん達が活躍するのを後ろで見てるだけだと良いけどなあ。

 ステージの攻略情報とかは、もうネットには有るんだろうけど見たらみんなと一緒に驚けないし我慢だ。


 時計はそろそろ6時半。インして待っててもいい頃だよね。


 ヘッドセットを着けグローブをはめてゲームを起動。

 タイトル画面を超えるとウィンドウが出てきて選択肢。

『戦闘エリアへ復帰しますか?』

 トップ画面からリタイアも出来るってことか。でもリタイアしたら再参加不可なんでしょ?


 当然復帰だよ。

 クリックするとすぐ暗転して昨日の広場に到着。

 私が一番かと思ったらカレンちゃんだけがもう来ていた。


「あっ早いねえ! 気合入ってる?」

「ふっ当然だろ? あれほど虚仮にされたんだ誰だって気合が入るさ。今日は貴様らの出番は無いと思え」


 ライフルに手動で弾を込めてジャキンとコッキングをするカレンちゃん。


「ふーちゃんと張り合うのはいいけど仲良くだよ?」

「張り合ってないさ。あいつが絡んでくるからレベルを下げて相手してやっているだけだ。争いというのは同レベルでなければ起こらないからな」


 そうかなあ?

 楽しげに遊んでるように見えるんだけど。


「それより貴様、アイテム補給は良いのか? 今なら付き合うが」

「あそっか、アイテム拾えるんだっけ。どこだかわかるの?」

「ああそこだ。ついて来い」

「うん。わかったよ」


 このイベントは7ステージを終えるかゲームオーバーにならないとアイテムショップにもいけない。

 だから、1エリア目を突破すると消耗品補充用のステージで遊べるのだ。


 私はカレンちゃんの後ろについて行ってアイテム回収することにした。

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