第77話 子どもたちの生きる道
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ティナルビア
好感度
1/100
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い、いち!?
あれだけやって!?
あれだけやって1っておい!?
オレは子どもたちを助けた晩、
さっそく攻略スキルを開いてティナの好感度を確認した
わっくわくであった、さぞかし好感度が上がっているだろうと
しかし結果は1
あんなに頑張ったのに、0が1になっただけであった
あ、あいつ、、ホントに攻略できるのかよ、、
そう思ってしまう数字の変化だ
好感度のことは一旦置いておくとして、
ティナを仲間にするには大きな課題がある
子どもたちをどうするか?
という問題だ
子どもたちの年齢を確認したところ
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カイリ
12才
ユーカ
12才
トト
10才
キッカ
9才
ノアール
不明、見た目は6才くらい
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ということがわかった
とてもじゃないが、
「じゃ!奴隷からは解放したし!あとは自分たちで生きていってね!」
なんて言える年齢ではない
ちなみに、ノアールは1番幼そうな見た目をしているが、
人族ではない猫系の亜人で、捨て子だったことから年齢は不明とのことだった
それと、ノアールの名付け親はティナとのことだ
ティナねぇねと呼ばれているが、母親代わりだったのだろう、特に懐いている様子だ
そんな子どもたちを危険な旅に連れて行くことはできない
つまり、
①子どもたちを自立させるか、
②どこかの養護施設に入れるか、
した上で、
ティナを惚れさせてオレについてこさせる
という、なかなか難易度の高い状況なのである
んー、まずは子どもたちのことだよなぁ
そう考えていると、攻略さんから新しいアドバイスが表示された
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子どもたちが自立して生きていける環境を整えてください
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なるほど、そうきたか
よりによって難しい方を指定された
この世界に養護施設なんてものがあるかは知らないが、そっちならお金で解決する可能性が高かった
でも、それではダメということだ
なんだろう
ニワトリ型のモンスターでも捕まえてきて卵屋をオープンさせて、その経営でも任せればいいのだろうか?
いやー、でも、どちらにしろ最年長が12才、小学6年生の店ってのはどうなんだ?
と頭を悩ませる
うーん、わからん
今日は寝ることにしよう
♢
翌朝
オレたちは今日からの行動について話し合うことにした
話し合いの場にいるメンバーは、オレたちパーティとティナだ
子どもたちは隣の部屋にいる
今は2部屋とっていて、隣にダブルベッドが3つある部屋をティナたちに割り当てた
「それで、これからのことだけど、
子どもたちが戻る村っていうのは、もう無いんだよね?」
「そうじゃ、あの村は滅ぼされた
戻っても、みなが悲しむだけじゃ」
「そっか、だとすると、子どもたちが安心して暮らせる場所を作る必要がある
でも、そのアイデアをオレは思いつかない
みんなはどうかな?」
「クロノス教の孤児院があればいいのですが、、
グランアレス自由国にはクロノス教は普及していないと思います」
リリィが意見を出してくれるが、他のみんなも良いアイデアはないようだ
「わかった
じゃあ、これからみんなでアイデアを考えていこう
それまでは、いつも通りギルドで依頼をこなす
子どもたちの世話は、、みんなで順番にするっていうのはどうだろう?」
「、、わしに任せてもらってもよいが?」
「それも考えたけど、1人で世話をしてても良いアイデアは浮かばないかもしれないし、
あと、ティナのことをもっと知りたいっていうのが本音かな
だから、なるべく一緒に行動したい」
「、、わかった、お主に従おう」
「わたしも大丈夫です」
「いいですよ♪」
「わ、わたし、子どもの相手、苦手かも、、」
「ソフィア、いつかはオレたちの子どもの相手をしないといけないよね?
だから、頼めないかな?」
頭を撫でながらお願いする
「、、うん、、わかった、えへへ///」
ソフィアはなんだか嬉しそうだ
オレたちの子どものことを想像したんだろうか
かわいいやつめ
「私だって、ライさんの子ども産みますよ〜?」
「うん、ありがとう」
ステラもなでなでする
「ライ様、、」
「もちろん、わかってるよ」
リリィもなでなでした
「、、、もうよいか?」
ティナに冷めた目で見られる
「んん!
で、では!今日はリリィに子どもたちをお願いして、オレたちはモンスター討伐だ!」
ティナのジト目をスルーして、空気をかえるべく元気よくギルドへと出発した




