第237話 ギルドへの報告
-レウキクロスの宿 自室-
「森の中に子どもが?それは、、心配ですね、、」
とリリィ
「うん、そうなんだよ」
「ギルドには報告されたのですか?」
「うん、クリスのやつがしてたけど、掲示板に貼り紙が追加されるだけだって言ってた」
「そうですか、、」
森の中で子どもたちに遭遇したあと、オレたちはギルドに戻り、待合所で話し合ってからギルドに報告することにした
「西の森林エリアでリューキュリアの子どもを2人見た」と
ギルドの受付嬢は深刻そうな顔をしているように見えた
しかし、他国の子どもだ
捜索依頼がレウキクロスで出ているはずもない
だから、ギルドとしては、
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森林エリアで子どもが目撃された
モンスターと間違わないようにご注意を
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という文言を掲示板に掲載するしかない、という結論に至ったようだ
もちろん
「他国の子どもだからって対応が雑すぎないか?」
とクリスには質問した
すると
「リューキュリアとは色々あってね、、そのあたりはまた今度説明するよ」
と気まずそうにされた
アステピリゴス教国と隣国リューキュリアにはなにか確執があるようだ
今は、宿で夕食を食べながら、リリィに今日のことを報告している
「リリィの方の修行は順調?」
「そう、ですね、、
一応回復魔法の基礎訓練はしていただいていますが、、
肝心の結界魔法についてはなにも、、
あなたにはまだ早い、そう言われています、、」
「そうなんだ、、
なかなか難しい魔法なんだよね?しょうがないよ、粘り強くやってこ?」
「はい、ありがとうございます
がんばります」
リリィの修行は難航しているようだ
当初の目的だった結界魔法を教えてもらえない限り、どんなに回復魔法が上達してもリリィは納得しないだろう
まぁ、もともと半年くらいかかるって言われてたし、その間パーティを抜けて修行して来ますなんても言っていた
だから、今みたいに、修行の間、一緒に過ごせるだけでオレは幸せだ
別に急ぐ旅でもない、のんびりやろうと思う
「ライ、少しよいか?」
「ん?なぁに?」
「明日なのじゃが、明日も森林エリアの同じ依頼を受けたいのじゃ」
「それは、やっぱり子どもたちが心配だから?」
「うむ、やはり心配じゃ
あのような小さい子たちが今も森の中にいると思うと、、わしは、、」
「そっか、ティナは優しいね、もちろんいいよ、明日も同じ依頼を受けよう」
「そうか!ありがとなのじゃ!」
ティナの笑顔を確認してから明日のことを考える
クリスのやつは特に反対ないだろう、そんな気がする
あと、あいつらまた腹空かせてるのかな、とリョクとショウの姿を思い出した
「んー、ステラ、食料って余裕ある?」
「はい、常にパーティ全員1ヶ月分の備蓄は確保しています」
「なら、大丈夫か」
「うふふ♪ライさんも優しいですね♪」
オレがリョクとショウのことを気にしてるのを見抜かれて、そんなことを言われる
「べつに、、」
なんか恥ずかしくて否定した
「素直じゃないところもかわいいじゃない」
「ソフィアにだけは言われたくない」
「どういう意味よ?」
「そのまんまの意味よ?」
「ムカつくわね」
「そうかしら?」
「殴られたいの?」
「、、ごめんなさい」
これ以上からかうとホントに殴られそうな雰囲気だったので、やめておく
明日、あの2人はまたやってくるのだろうか




