第234話 夜のトレーニングはじまる
「えっほ、えっほ、、」
「ゆっくりでいいからな」
「うゆ、、」
「ライさん、あんまり話しかけると逆にキツいですよ」
「そっか、そうだよな、オレには気を使わず答えなくていいからな?
がんばれがんばれ」
こくこく
ミリアの横を並走しながら今日の朝もランニングに勤しむ
2日目なので、やはりミリアは苦しそうだ
1時間くらいかけて昨日と同じくらいのところまで来ることができたが、
ミリアはもう限界だ
ふらふらしていて、今にも倒れそうだった
「そろそろおんぶしてあげるからな!」
オレはすかさず背中をスタンバイさせた
いつでもお兄ちゃんがおんぶします!!
「待ってください、ライさん
ミリア、あの路地までは頑張りましょう」
「う、うゆ!」
「そんな!?」
驚愕するオレを無視して、ステラはその路地に先回りしてミリアを待つ
ミリアはなんとかそこまで走り切ってステラの胸の中に倒れ込んだ
「よしよし♪頑張りましたね♪」
抱きしめて、ぐったりしているミリアの頭を撫でるステラ
「うゆー、、」
「大丈夫!?大丈夫なの!?」
「こんなことでどうにかなりませんよ
毎日少しずつ走る距離を増やしていかないとです」
「す、スパルタ、、」
「そうでしょうか?ライさんが過保護すぎなのでは?」
「そ、そうかもしれないけど、、」
「おにいちゃん、、おんぶ、、」
「おう!バッチこい!」
ふらふらのミリアが背中に乗ってくれたので、持ち上げてやる
「帰ろっか!」
「うー、、」
「ほら過保護」
そうだろうか?
ぜんぜん普通なんだが?
♢♦♢
「この感じだと、しばらくは裏庭で稽古になりそうだね」
ギルドに1人で訪れ、今日も依頼は休みだと伝えると、クリスは笑いながらそう答えた
理由は、ミリアがランニングで体力を使い果たしたから(二回目)
「てか、今日も稽古に付き合ってくれるのか?
稼ぎにならないし、おまえに得はないように思えるが」
「そんなことないさ、コハルさんもステラさんも強いから剣の勉強になるし、
お金には特に困ってないから」
「そうか、それならいいけど
そういえば、昨日はおまえが全勝だったんだって?」
夕食のときにコハルが悔しそうに教えてくれたので、昨日の戦績は聞いていたが
まさか2人が一本も取れないなんて、正直驚きだった
「そうだね、一応僕が勝たせてもらった」
「んー、ステラにも勝つとは、おまえホントに強かったんだなぁ」
うちの最大戦力のステラには正直勝てないと思っていたのだが、それ以上の実力者らしい
「まぁ、昨日はたまたまだよ」
「ふーん?」
「キミも手合わせしてみるかい?」
「んー、まぁ気が向いたら」
「そっか、じゃあそろそろ行こっか」
「おう、頼むわー」
そして、クリスと2人で連れだって宿の裏庭に向かうことにした
♢♦♢
クリスを裏庭に案内してから一度部屋に戻り、町に出てくると声をかけて1人町に出る
ミリアの体力強化について、名案を思いついたからだ
「んふふー」
オレはルンルンで町を歩き、あるお店の扉を開いた
♢♦♢
3日後
あれから、朝のランニングをして、裏庭でクリスと手合わせと剣の稽古をする
という生活が続いている
リリィは相変わらず毎日、教会通いだ
クリスとの模擬戦には、オレも少し参加したが、やつは凄まじく強く、全く勝てる気がしなかった
わりと全力で斬りかかったのだが、向こうはまだまだ余裕そうだった
底が見えないやつだ
そうこう日々を過ごしているうちに、3日前にある店で特注してたものができあがる
「ミリアはランニングそろそろ慣れてきたかな?」
「うゆ、たぶん、、」
「そっかぁ、じゃあトレーニング、追加しても大丈夫かな?」
「追加?、、うん、、がんばりゅ、、」
「そっかそっか!楽しいトレーニングだから大丈夫だからな!」
「たのしい?、、そうなにょ?」
「うん!」
♢
そして、夜がやってきた、お楽しみの夜が
「、、おにいちゃん、着た、、よ?」
「おぉぉ、素晴らしい」
「なんでボクまで、、」
オレの前には、体操服とブルマに身を包んだミリアとコハルがいた
そう、この服がオレが特注してた品物だ
ランニングを始めて、トレーニングと運動、そんなワードから連想し、
これはトレーニングだから!
と無理やりこじつけて2人にこの衣装を着せている
ちなみに全員分用意してあるが、まずはこの2人だ
ミリアのブルマはピンク、コハルは赤にした
上着の袖と襟の色も合わせてある
この服をオーダーメイドで注文したときの店主は
「この服はなんに使うんだ?」
と興味津々だったが、適当に誤魔化しておいた
こんな楽しいこと、独り占めするに限る
さて、2人の姿をもう一度確認しよう
ミリアには白ニーソ、コハルには黒ニーソを履かせてある
ブルマと合わさって広めの絶対領域が素晴らしい
「よーし、それじゃあ夜のトレーニングを始めるぞー」
2人に近づき、後ろから回り込んで、2人の体を弄った
右手に巨乳、左手に美乳だ
「と、トレーニングって、、ん、、なんなのさ、、」
「お、おにいちゃん、、へん、、だよ、、」
「変じゃないぞー、これはトレーニングだ、真面目にやれー」
オレは真面目な顔で身体をまさぐる、入念にほぐしておかねば、怪我の元である
しばらくしたら2人の準備体操は完了した
オレはシーツを床に敷き、そこに寝転がる
「ミリア乗っかって自分で動きなさい」
「う、うゆ、、」
「脱がないでね」
「え?わ、わかった、、」
ブルマに手をかけようとしたので止める
もったいない
ミリアがオレの上に乗る
「よし、じゃあ、まずはスクワット20回だ」
「す、スクワット?、、」
「そう、上下にね」
「、、、おにいちゃん、、」
「なに?」
「へんたいさん、、」
「そうだよ?あ、ちゃんとスクワットの数かぞえてね」
「うー、、、い、いち、、、にぃ、、、しゃ、しゃー、んっ、、、」
「おぉぉ、、」
恥ずかしそうに数字をかぞえて動くミリアは最高だった
「あわわわ、、」
「次はコハルの番だぞー」
「ぼ、ボクも!?」
「当たり前だろ?」
そして、ミリアとコハルに交互にスクワットさせた
「コハルの方ができてないじゃないかー
ランニングでは自慢げに追い抜いてくくせにー、カッコ悪いぞー」
「だ、だって、、こんなの無理だよ、、」
オレの上でグッタリしてるコハルに声をかける
「ほら!動いて!」
「うー、、じゅ、じゅういち、、じゅ、じゅうに、、ま、まって、、ちゃんと、うごくから、、」
「20回かぞえるまで終わらないぞー
次はミリアとだからなー」
「は、はう、、」
ペタンと女の子座りしてるミリアに声をかけた
蒸気した顔でもじもじしている
こうして、楽しい楽しい夜のトレーニングが始まった
これから、毎日鍛えてやろうと思う
これでミリアの体力もめきめきと増えるだろう
たぶん




