表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
211/314

第211話 真面目なシスターの本音

ガチャ


お昼を過ぎ、夕方になろうとした頃、リリィが部屋から出てきた


「リリィ!、、、あ、、どうぞ、、」


部屋の前でずっと待っていたオレは自分の気持ちをもう一度伝えたいという衝動に駆られる


やっぱりオレもついて行くよ!

そう言いたかったけど、我慢して、まず、リリィの話を聞くことにした


「、、ライ様、、

先度はああは言いましたが、わたしも本音ではみんなと離れたくありません、、

でも、修行に行く、これはわたしのワガママです、、

そんなワガママに、みんなを巻き込む訳には、、いけないと思ったんです、、」


オレはぶんぶんと頭を振る

巻き込むとかそんなこと思わなくていいよ、と言いたかった

でも、黙って話を聞く


「それと、、ライ様がいると、、甘えてしまいます、、」


「き、きびしくする!!がんばる!!」


「、、ありがとう、ございます、、

ステラとソフィアに言われたことも考えました、、

、、、、一緒に、、」


「うん!うん!」


もうちょっと!もうちょっとで1番聞きたい言葉が聞ける!そう思って焦る

でも、黙って、リリィの言葉を待った


「一緒に、、来て、くれますか?」


「もちろん!絶対いく!大好きだから!どこにでもついて行くから!」


「、、ありがとう、ございます、、

でも、、しばらく、厳しくしてくださいね?」


厳しくすると言ったすぐ後に大好きなんて言い出したからだろうか

リリィは困った顔をして少しだけ微笑んでくれた


「うん!がんばる!がんばって厳しくするから!

えっと、、ご飯!ご飯食べよ!」


お昼ご飯の時間はだいぶ過ぎてしまったが、リリィはなにも食べてないはずだ


リリィの手を引いてみんながいる部屋に戻る


今話したことを報告すると、みんなホッとした様子を見せてくれた


よかった、ほんとによかった、リリィと離ればなれになるなんて考えられない


リリィの椅子を引いてあげて座ってもらって、オレは隣に座る


「リリィ!食べさせてあげよっか!」


「ライさん、そういうの、今はやめましょーね」


リリィが、

またそうやって甘やかす、

と言いたそうに困り顔をしているからか、ステラに止められてしまった


リリィの希望通り、厳しくしないといけない

それはわかっているのに、リリィが離れていってしまわないように必死になってしまう


「わ、わかった、、がんばる、、」


その日、オレはずっとソワソワしてリリィを見ていた


気づいたらいなくなっていた、そんなことが起きそうで不安だったからだ


もちろん夜はリリィの隣で寝た

そういう雰囲気でもなかったのでしなかったけど、おやすみのチューだけはさせてくれた


触れるだけのちゅーは、リリィ的にはセーフのようだ


でも、抱き合って寝るのは違うようで、普通に並んで眠りについた


厳しくするのって難しい

オレは頭を悩ませる


でも、隣にリリィがいる、それだけでよかった

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ