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第143話 馬車を買う方法

宿に戻り、ガチャリと自室の扉を開けると、

目の前に黄色の星柄パンツが飛び込んできた


これはいけない、誰かに見られては大変だ


オレは慌てて扉を閉めた

もちろんオレはドアの内側だ


「ちょっ!?ノックしてよ!!」


目の前のコハルが恥ずかしそうに短パンをあげながら文句を言ってくる

髪が濡れているのでシャワーで汗を流していたようだ


「ごめんごめん

そして、ご馳走様です」


「なんだよ、ご馳走様って

えっち!ばーか!」


ふむ、そういえば、もう一個やるべきことがあったな、、

コハルのおパンツをみて、デルシアでやるべきことが残っていたと思い当たる


あれをしなければ旅立つにはまだ早い

いつ実行するか、というかどうやって実行までもっていくか


う~む

オレは先ほどのコハルのおパンツのことを思い出しながら、頭を悩ました



その日は、いつも通り全員でギルドに向かい、適当な依頼を受けて帰ってきた


「上級Aだと楽勝だよなー」


「そうだねー、毎回特級でもいいかもね」


そんな感じで話しながら、帰り道でデルシアの門をくぐる


門の近くには馬車が何台かとまっていた


「、、そういえば、馬車っていくらくらいなのかな?」


「そうね、荷台の大きさにもよるけど、あれくらいのサイズなら20万くらいで、

馬が一頭30万とかかしら?」

とソフィア


「ふむふむ、荷台に6人乗るとしたら、馬は2頭いた方がいいかな?」


「1頭でもいいと思うけど、2頭の方が負担が軽いから馬には優しいよね」

とコハル


「なるほどね」


「馬車買うんですか〜?」


「うーん、そうだね、前みたいに乗り合いの馬車だと色々不便だったし」


「、、スケベじゃな」


ん?そういう意味で言ったわけではないのだが?


単純に、他人がいると警戒しないといけないし、

乗合の馬車は安っぽくてめっちゃ揺れるし、って意味だったんだけど


なるほど、ティナたんはすぐにそういうことを考えるんだね


「、、なにをニヤニヤしておるのじゃ?」


「べつにー

とにかくさ、快適に旅するためにも、自分たちの馬車を買ってもいいかなと思って、馬車ってどこで買えるかな?」


「デルシアには馬車売ってるところないんじゃない?

ボクは見たことないよ」


「マジか」


「たしか、馬車の販売を生業にする遊牧民がいた気がするけど、、」


「そうなんだ?じゃあ、このあとギルドで聞いてみよーか」


♢♦♢


「その遊牧民でしたら、今の季節はこのあたりにいますね」


ルカロさんが地図を見せながら教えてくれた


「デルシアから1週間とちょっとくらいですかね」


それよりも、オレとしては注目したいことがあった


馬車を作ってくれるという遊牧民がいるのは、

あのピンク髪ちゃんがいる村と同じ方角だ


これは目的地にするのに好都合だな、と考える


「じゃあ、次はココを目指すのもありだね」


「え?デルシアから出て行かれるんですか?」


「え?あぁはい、そのつもりですが」


「そ、そうなんですね、、」


ルカロさんがコハルの方をチラリと見て寂しそうにする


そっか、2人は友達だもんな


「えと、まだ数日はいますので、もし良かったらコハルと遊びますか?

コハルもルカロさんにお礼がしたいって言ってたよね?」


「お礼?」


「あ!ライってば!、、うん、、まぁそうだよ、、」


「じゃあ、明日は2人で遊んでくる?」


「うん、そうする、ありがと、ライ

いいよね?ルカロ」


「うん!もちろん!」


ルカロさんはニッコリと笑った


友達同士を離れ離れにさせるのは正直気が引けるが、オレは冒険の旅を続けたい

ルカロさんには申し訳ないが、めいいっぱいコハルと遊んで思い出を作ってもらいたいと思う

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