第139話 仲間たちとの宴会
翌日の夕方
デルシアの町、とある居酒屋にて、
トカゲドラゴンの討伐成功打ち上げパーティが始まろうとしていた
うちの女性陣が選んだ清潔で可愛らしい装飾の居酒屋だ
打ち上げの参加者は総勢32名
あのとき、トカゲドラゴンと一緒に戦ってくれた全員が参加してくれた
「あー、、それでは、本日はお集まりいただきありがとうございます」
オレはグラスを持って立ち上がる
みんながこちらを見ていた
「5日前、オレたちはデルシアの町で巨大なドラゴンを討伐することが出来ました
それも、ここにいる皆さんが突然の要望に応えてくれて、一緒に戦ってくれたからだと思っております
改めて、そのときのお礼をさせてください
本当にありがとうございます」
パチパチパチ、と優しい拍手が起きる
「ライ!あんた!固すぎるよ!男ならビシッと決めな!」
ゴリ女戦士からツッコミが入る
「はははは」
と周りも笑う、たしかに少し固すぎた気もする
「、、そうだな!
みんな!あのときは本当に助かった!
おまえら最高だ!
今日は好きなだけ飲んで食べてくれ!
あと!
これは重要なことだが!
ヤローはオレの妻たちに絶対触るな!
それじゃ!!カンパーイ!!」
「カンパーイ!!!」
みんなが盃を上げて乾杯と叫ぶ
ところどころから
「このスケベヤロー!」
「女の敵!」
「羨ましいぜアニキ!」
なんて声も聞こえてきた
オレは自分の席についてビールを一口
「くはぁー!うまい!」
「ライ様、素晴らしいスピーチでした」
「そうかしら?リリィ甘やかしすぎじゃない?」
「わしも今のスピーチはどうかと思うのじゃ」
なんか色々言われているが気にしない
「アニキ!どうすればアニキみたいに美少女を侍らせられるか教えてくれよ!」
アホが呼んでるので、向こうのテーブルに向かうことにした
「そういうことを大声で言ってるうちはダメだよ、チミィ」
チッチッと気取りながらアホの隣にビール片手に着席する
「さすがアニキ!かっけぇぜ!」
「いやいや、ライさんはどうかと思います、女の敵です」
アホのパーティの女子に睨まれてします
おおう、なんだかご機嫌斜めだな
と思いながら、アホを軽くあしらいつつ周りを見渡す
「おいしー!もう一杯!」
「ははは!ステラ!あんたイイ飲みっぷりだねぇ!」
ステラがゴリ女戦士のところで飲んでいた
「うちは食堂でしたからね!お酒は慣れてるんです!」
あれ?あいつが食堂を手伝ってたころって子どものころじゃなかった?
「いいね!あたいと飲み勝負するかい!」
「受けてたちますよー!」
少し不安になりながらも、他の席も確認する
「コハルちゃん、その、その子、ピーちゃんを撫でさせてもらえないかな?」
「大丈夫だよ!ね!ピーちゃん!」
「ピー!」
ピーちゃんが女性冒険者数人に囲まれて撫でられている
大人気のようだ
「わぁ、賢い子だね、よしよし」
「ところで、この子、戦ってるとき燃えてなかった?
それにコハルちゃんの髪の色も赤かったよね?」
「それはねー!」
ふむふむ、あそこは平和そうだ、他のみんなはどうかな
「あの、ソフィアさん、ティナさん、お二人の神級魔法、本当におみごとでした
できれば、どのように修行したか教えていただけないでしょうか?」
「ありがと、んー、才能ね、わたし天才だから」
「修行、修行のう?
わしの場合、150歳あたりでなんかふと使えるようになったからのう」
「、、、な、なるほど」
魔法使いの何人かはソフィアたちから神級魔法の極意を聞き出そうとしているが苦戦中のようだ
そんな感じで、ガヤガヤといくつものテーブルで飲み会が盛り上がっている
みんなの酔いが回ってくると、
「英雄たちを讃えよー!」
とかアホが騒ぎ出して
「神級魔法の使い手!ソフィア!ティナー!」
「ソフィア!ソフィア!」
「ティーナ!ティーナ!」
とコールが始まった
2人は赤い顔で笑いながら酒を煽っている
およ?大丈夫なのか?
「そしてー!やつにとどめを刺した!コハル&ラーイ!」
「コハル!コハル!」
「ラーイ!ラーイ!」
アルハラもビックリな悲惨なコールだ
まぁセーブしてたから一回くらいなら大丈夫だと思うけど、、
オレは一応立ち上がってコールに応える
「うはははは!」
コハルはジョッキ片手に笑い転げていた
おいおい、、
「氷の魔法剣士ステラ!癒しの聖女リリアーナ!」
「ステラ!ステラ!」
「リリアーナ!リリアーナ!」
「もっと酒持ってこーい!!」
ステラは相変わらずゴリ女戦士の隣でデカいジョッキで酒を煽っていた
「うふふ、ライ様はサイコーです、、お酒おいしーですね、、うふふ、、」
リリィはオレの隣でニコニコしている
なんだか身体が左右に揺れていた
あれ?そういえば、こいつらの酒の許容量ってどれくらいなんだ?
オレは自分のペースで酒を飲みながら、少し不安になってきた




