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第138話 ピーちゃんのご飯を取りに行こう

みんなが揃ったら、前々から相談したかった話題を話し出した


「ピーちゃんのご飯についてですか?」


「そうそう、コハルとは話したんだけど、

ピーちゃん、この状態になってから、スノーローズ鉱石しか食べなくなったんだよね

それで困ってて」


「ピー?」


みんなにピーちゃんのご飯事情について相談をはじめたが、

本人はよくわかってないらしい

オレの手のひらの上で首をかしげている


「スノーローズ鉱石って希少なものだろ?

だから、もし採取し尽くしたら、今後のご飯はどうしようって悩んでるんだ」


「ふむ?しかし、ピーちゃんは今は生物というよりは、上位精霊のような存在だと思うのじゃ」


ここで、精霊に詳しいティナが説明をはじめた


「ふむふむ」


「ピーピー」


オレとピーちゃんは一緒になって頷く


「つまり、食事は必要とせず、魔力さえ与えてやれば、、」


「ピ〜、、」


ティナの説明を聞いて、ピーちゃんが悲しそうにする


「そ、そんな顔されると、、

わしがわるいこと言っとるみたいではないか、、

すまぬ!さっきのはなしじゃ!

ピーちゃんには魔力がたっぷり詰まったご飯が必要じゃな!」


「ピー!」

そうだ!ということのようだ


ティナが

「悪かったのう」

とピーちゃんを撫でる


その様子を見ながら、

ふむ、最悪なにも見つからなかったら、魔力を食わせてやろう

食べさせ方わからんけど

と、ひそかに考えていた


「じゃあ、スノーローズ鉱石をたくさん手に入れつつ、

これに変わるご飯を探す

って方針でいいかな?」


みんなが頷くのを確認して、その日の会議は終了した


♢♦♢


翌日、ギルドにて特級Cのシルバべナードの依頼を受ける


スノーローズ鉱石を採取するついでだ


スノーローズ鉱石の採取場はオレたちしか知らないと思う

なんの依頼も受けずにクルーセオ鉱山に入ったら、誰かに勘付かれるかもと思って、シルバべナードを倒した後に採取することにした


クルーセオ鉱山の深部まで潜って、シルバべナードと対峙する


「やっぱり、この剣すごいですね」


ステラの新しい剣、ゴルエスさん渾身の一作で、名を白雪という


ステラが放った斬撃でやつは足を凍らされ、動けなくなっていた


そこにすかさずコハルの双剣が文字通り火を吹いて首を叩き切る


「ピーちゃんの剣もすごいよ!」

「ピー!」


オレたちは余裕でシルバべナードを討伐した


「ピーちゃんの剣には名前つけないの?」


「ん〜悩んだけど、この剣もピーちゃんだしな〜

でも、カッコいい名前付けたいよな〜

ピーちゃんはどう思う?」

「ピ〜?」


毛玉様はノーアイデアのようだ


「炎剣フェニックスとか?」


「ん〜?なんか違う」


名案だと思ったのに却下されてしまった


オレはしょんぼりしながらシルバべナードの角を剥ぎ取ってから、

みんなと一緒にスノーローズ鉱石の採取場まで行き、

入口をティナの魔法で開けてもらって中に入る


「相変わらずキレイだなー」


「そうだねー」


「ピー!」


ピーちゃんは採取場に入った途端、嬉しそうに飛んでいきバリバリとスノーローズ鉱石をかじりだした


「ライ様、この前採取したばかりなのに、小さい蕾がたくさん出てきてますね」


「ホントだね、なら、もうちょっと採っても大丈夫かも」


全部取ると生えてこなくなるかもしれないので、採取し尽くさない程度にたくさん入手することにした

これで数ヶ月分のピーちゃんのご飯は保つだろう


「なんかさ、みんながピーちゃんのために行動してくれるの、すごく嬉しいな」


帰り道に

「えへへ」

と笑いながら、コハクが言う


「当たり前だろ?ピーちゃんもオレたちの仲間だ」


みんなもにっこりと笑い返す


「ピー!」


ピーちゃんは嬉しそうにオレたちの頭の上をくるくると飛び回っていた


「みんな!ありがとう!」


こうして、ピーちゃんのご飯事情は少しの間解決されることになった

スノーローズ鉱石が無くなるまでに、新しいご飯が見つかるといいのだが、それはまだわからない

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