第114話 魔法勉強会-デルシア編-
メスガキ2人のご奉仕を堪能した夜、頭の中に鳴り響く通知音で目を覚ました
攻略さんからのアドバイス通知だった
頭の中にピコピコと通知音が流れ続けている
なんだろう?緊急なのだろうか
疑問に思いながら、寝ぼけた頭ですぐに内容を確認する
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2週間以内に中級以上の重力魔法を習得してください
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重力魔法中級、マジか
中級ってことは、オレのスキル
初級魔法適正
では対応していないレベルだ
つまり、アイテムボックスのときのように、かなり勉強しなければならないということになる
イヤだ、、勉強したくない、、
『習得しないとコハルは心に深い傷を負い、あなたも死ぬほど後悔します』
『、、死ぬ気で頑張ります!!』
『よろしい』
攻略さんの上からの態度が若干気になったが、まぁそんなことはどうでもいい
詳しい事情は知らないが、コハルみたいなイイ子がこれ以上傷つくのは許せないのだ
オレは、苦手な魔法習得を頑張ることを決意する
♢♦♢
「ソフィア先生にお願いがあります」
「、、なによ?」
みんなで朝食を食べているときにソフィア先生に話しかけると、
昨晩のことを思い出しているのか、イヤそうな顔をされてしまう
「オレに重力魔法を教えてください」
「別にいいけど、なんで?」
「えと、シャワーのときに毎回使ったお湯の処理をソフィアに任せるのもよくないなー、と思って」
そう、オレたちは毎晩シャワーを浴びることが日課になったのだが、
使って桶に溜まったお湯はソフィアが重力魔法で窓からポイしてくれていた
前から悪いなーとは思っていたが、勉強がイヤすぎて先延ばしにしていた案件だった
これを口実にして重力魔法を教えてもらおうという作戦だ
「ふーん?べつに、わたしは今のままでもイイけど
まぁ、教えてほしいっていうなら教えてあげるわよ」
「ありがとうございます」
机に両手をついて頭を下げる
「ちなみにお湯捨てる重力魔法の難易度は?」
「初級ね」
それではダメだ、攻略さんのアドバイスでは中級を取得しないといけない
「ふーむ、人1人を浮かせるには?えーと、自分だけを浮かせるとしたら?」
「中級」
攻略さんのアドバイスって、、
つまりは、そういうことなのか?
アドバイスが夜中に通知されたことも相まって、めちゃくちゃ不安になってくる
「、、わかった、なら、中級まで習得したい」
「そうなの?なんで?お湯捨てるだけなら初級だけでいいんじゃない?」
「えと、使いこなせるかはわからないけど、
戦闘中とか、どこか高いところから降りるときに使いたいな、と思って」
「うーん、なるほどね?
でも、重力魔法で浮いてるときって、基本的にはゆっくりだから、戦闘には向かないと思うわよ」
「な、なるほど、基本的には、というと?」
「上級まで覚えれば自分の浮くスピードを早くできるわ」
「そ、そうなんだ
じゃあ、その段階はまた今度にして、今回は中級までを頑張るということでお願いします」
「わかったわ、まぁのんびりやりましょ」
「あ、えっと、できれば、2週間くらいで、、習得したいんだけど、、」
両手をもじもじしながら、ソフィア先生の方を見ずに宣言してみる
「、、あんた、アイテムボックスのときのこと忘れたの?」
案の定ツッコまれる
オレが勉強イヤイヤいいながら泣きついてたときのことだ
「こ、今度はがんばります、、」
「はぁ、やる気があるのはいいことだけど
その目標なら毎日特級と戦うのは無理よ、勉強時間が確保できないわ」
「ですよね、、」
特級を受けるということはクルーセオ鉱山の深部に潜る、ということ、
必然的に討伐には時間がかかる
「習得するまでは、上級Cあたりを受けようと思います」
「うん、それならいけるんじゃない?あんた次第だけどね」
「お願いします!ソフィア先生!」
もう一度、しっかりと頭を下げる
「、、習得できたら、ご褒美が欲しいわ」
「もちろん!なんでも言って!」
「考えとく」
と、いうことで、ソフィア先生にご褒美をあげることにはなったが、
重力魔法の中級までを教えてもらう算段は立った
今日から地獄の魔法勉強会が始まる
勉強会は夜に行うことに決まったので、
一旦ギルドに向かい、このことをコハルに説明するとしよう




