閑話 神と呼称する存在の注目する魂
誤字報告ありがとうございます。
感想も読ませてもらってます、Lvやステータスに過去ログと誤差が生じましたのはすべて私の責任です。
指摘される度に修正してる事によりお読みいただいた時と変わってる箇所もございますので、本当に申し訳ありません。
ステータスはひな型を使っており数値をエクセルで管理してるのですが、前のステータスを参照してしまったり、追加し忘れたりとご迷惑おかけしてますm(__)m
あと、「居てる」表現は関西弁ですので違和感大有りだとは思いますが作中の場所が関西の時はわざと使わさせて貰ってます。
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〔神〕と呼称する存在
『残り3か月を告げてきた』
『これで計画も進むのでしょう?』
そう言って審判と裁き役の柱が話しかけてきた。
『進むだろうな。それで同胞になれそうな見込みのある魂はあったのか?』
それに答えたのは〔神〕を呼称してる柱とは別の疫病神と死神役の柱のリーダー
『分らんよ、優秀な魂はいくつかある。断罪しまくる魂に「神の加護」を与えてからはその魂は輝きを増して行動する様になった。そのうち審判と裁きの役目にも就けるだろう。
食べる事が難しい汚れた魂を守りながらも【魔物】のとどめを刺させながら、穢れた魂の宿る肉体の生命活動を救おうと身を捧げ魂の輝きを放つが、まだ弱いがこれにも「神の加護」は与えてある。
白色以上の善なる魂を指揮して穢れた魂を駆逐する魂もまたいる。この魂には加護は与えていない
ちょっとした地域ではあるが、穢れた魂が浄化し始める兆しを見せる場所もある。
慈母と慈愛を担当する柱達の要請で与えた、加護を持つ魂が一番厄介かもしれない。守護竜と関係を持ち大多数が知り得ぬ情報を知り、魂を磨き上げておる』
『だが星は綺麗になり、美しい光を放つようになってきたわ。これで緑を戻せばさぞお綺麗でしょうね』
審判と裁き役の柱が嬉しそうにそう言うと。
『『それには同意する』』
その場にいる他の柱も同意した。
『星本体が光る星でもないのに、醜くも点在してた光を思い出すだけでも不気味でしたわ』
審判と裁き役が身を抱えるようにしながら主張した。
『それも既に失われたさ』
〔神〕と呼称する柱がそう言いながらも眼下に広がる景色の中から対象の星を見つめ囁く。
『それで今回は同胞にまで育て上げるのか、管理対象として時期を待つのか?』
疫病神と死神役の柱が疑問を呈する。
『そうだね、第三幕の第一弾を経験した後に第二弾で分かるんじゃないかな?』
〔神〕と呼称する柱が楽しそうに答えた。
『それもそうか。どの魂が選ばれるのかは分からないが、その魂がどの地点を選ぶかだな』
疫病神と死神役の柱が期待感を込めて言う。
『もしですわ、何も選ばない魂だとしたらどうしますの?』
審判と裁き役の柱が問う。
『どうもしないさ、我が同胞が育つまで我々で星を管理するまでさ。今までもそうして管理してる星が星の数ほどあるだろう?』
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Giovanna/ジオヴァーナ
私はジオヴァーナ。両親と3人で貧しくてもそれなりに生活していた。
サンバのリズムで踊ることが好きな母に感化されて私もサンバを踊る事が好きだ。
約2か月前に〔神〕様の試練が始まった事は知ってるし〔神〕様が本当に存在したのだと喜んだ。貧困から救って下さいと何度もお祈りをしたが何も変わらなかった。
父親が仕事に出てる時に私と私の母は、家に押し入って来た強盗に連れ去られた。金になりそうな物も全て奪われどことも分からない場所に誘拐監禁された。
父親が助けに来てくれるだろう、警察がすぐ来るだろうと思ったりもしたが、一向に来る気配がない。
そこで私と母は乱暴され続けた。売り払われるその時までだそうだ。
でも、乱暴の頻度は次第に上がり欲望をむき出しにして乱暴され続けた。
私は神に助けを祈ったが届く事はなかった。
そして乱暴がやむ事無く代わる代わる乱暴された。そして母は乱暴されながら息を引き取った。それでも体が硬くなるまではと乱暴は続いた。
私への乱暴も激しさを増した。ずっと〔神〕様に助けを求めたある日。
『お待たせしました。現時点を持って全ての【ダンジョン】の中には生き残りが居ませんので、試練は終了となります』
『では、第二幕の開幕と行きましょうか』
『第二幕では、全員に【ステータス】が与えられます。【ステータス】の内容は項目をタップすると効果や意味が分かるようになっていますので、説明は省かせて貰います』
脳内に響いてきた〔神〕様の声が全てを変えた。私に乱暴していたやつらはその瞬間、私を押さえ付ける力が抜けた様に弱まり、簡単に振り解く事が出来た。
母の亡骸を見ながら乱暴してた奴らに襲い掛かった。今までの力の差がなんだったのかって思うぐらい簡単に痛めつける事が出来た。
その際なぜ私たちの家が狙われたのかも知った。父親が借金のかたに母も私も売ったのだと。
襲ってきた強盗の頭上には「母をなぶり殺しにした者」や「17名殺した者」とか赤色文字で読めた。
〔神〕様が私に力をくれたのだと思った私は強盗一味を一人も残さずに殺した。私の眼には見えたのだ殺しても良い者が【善悪値】も下がる事はなかったし、殺した瞬間に「神の加護」まで頂けた。
〔神〕様は力を与えてくれた悪は許すなと、それから家に帰り父親を捜して殺した。なぜか涙が出たが母と私の無念を思えばスッキリもした。
赤色文字で読める悪を殺せば殺すほど力が増えた。時折目の前に出るレベルアップという表示もいっぱい出た。
赤色を殺せば〔神〕様がご褒美で力を与えてくれるんだと思ったら、どんどん殺せた。だって赤文字で「殺して良い者」と書かれてるんだし〔神〕様の啓示だよね。
町に出ると、銃で撃たれる事も増えたし警察官に包囲される事も増えたが、気にはならなかった。「殺して良い者」と出てないんだから無視をした。警官隊に〔神〕様の啓示で「殺して良い者」だけを殺してるとも伝えた。
納得はされなかったが〔神〕様の指示なのは本当の事なのかと問い詰められもしたが、与えられた加護で増えた力を見せたら驚かれはした
それからは食料を得に【ダンジョン】に入りと繰り返して赤文字で「殺して良い者」を探しまくった。
ある時、赤文字の人なのに、「過去の戦争で殺人を犯したが悔いている者」と出てるのに「殺して良い者」では無かった。なので放置して他を探した。
〔神〕様は裁くべき悪人を選別されてるのだろうと思い、力強くなった肉体で駆け回り赤文字で「殺して良い者」を殺しまくった。
が、ある時一見普通の家族に見えるが父親に赤文字で「殺して良い者」とあったので殺したら、その家族に銃撃されてしまったが銃は効かない。〔神〕様の加護があるからだ。
泣き叫ぶ家族に向けて、〔神〕様に殺されるべき者と決められた者を殺しただけと告げ立ち去った。
これからも〔神〕様の啓示通り「殺して良い者」は見つけ次第殺す。
私の名は、ジオヴァーナ(Giovanna)色々母からは聞かされたがヘブライ語まで遡れば「神の慈悲」、「神は慈悲深い」と意味を持つ名だと聞かされ育った。
あと3か月・・・次のお告げまで裁きまくる。
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Giuseppe/ジュセッペ
私の名はジュセッペ。
神を呼称する存在が現れた。我が神ではないのは確かなようだ。
法王は貧者に寄り添うとおっしゃられた。
ならば自分もそうするべきだろう。我が神ではない存在の表示される事など視野に入れず、自分は食料を得られない民衆の盾となりまたは剣となり寄り添って食料を得た。
その行為を繰り返し繰り返し行ってると「神の加護」を得たと目の前に出て、肉体の運動性能が桁違いに上がった。
おかげで食料を得にくい民衆の盾になれはしたが、この神は我が神とは別物だ。
あと3カ月で何が起こるのか分からないが、我が神がお救い下さるはずだ。
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Liam/リアム
自分の名はリアム。
〔神〕なるものから善人の表示を頂いている。この世は善悪しかないとなると私は勝ち組だろう。
この国では昔から争いが絶えない。いわゆる宗教問題に端を発し毎日毎日人が殺され死んでいく。
しかし本当の〔神〕はお戻りになられた。頭上の表示は善悪の区別であり悪は邪教と判断出来る。
自分たちは善人を集めて集団を纏め上げた。〔神〕はおっしゃられた悪人をゴミと呼び消去すると。
なれば我々が出来る事は〔神〕のお手伝いをし、少しでもゴミを減らす事が〔神〕の救いを得る方法だろう。
本当に嫌になる、毎日毎日戦争をしていた者の考えが理解できない。巻き添えとか考えもなしで市街地で自爆とか、お前らの信じる〔神〕はいったい何を考えているのだ。
そう言った連中に武器を売ってる死の商人も見つけ出して善悪判断してからだが、悪認定されてるなら裁く。
我々は善人の巻き添えなど出さずに粛々と悪人を消して行った。〔神〕がお許しくださっているのだろう。誰一人として【善悪値】が下がる者が出なかった。
やってる事の正当性は認められているのだろうし、悪人を裁くと身体能力が上昇する者も増えてきた。
〔神〕の目指される理想郷を手に入れるまで我々は行動を起こし続ける。
あと3カ月後に何があろうとも〔神〕の御心のまま。
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審判と裁きの女神 視点
あのゴミ、我の裁きを無視しておるな。許されざるべき行い。
我が子を探しもせず、一族すべてで家財道具を処分し自国の通貨に換金しておるとは。
一族すべての資金を集めて贖罪に充てるならまだしも。
我を愚弄する気か。
『疫病神、死神担当の柱リーダーさん、あの一族には視線は付いてらして?』
『ああ、とっくに付いてる』
『では、お先に送ってしまってもよろしいかしら』
『それは答えられない、トップに聞いてみてくれ』
『そう?分かったわ、ありがとう』
・・・・・・
『〔神〕を呼称する統括さん、私の裁きを受け入れない魂が存在するのだけど、気分が悪くてよ?』
『どうしたいのかな』
『移動ゲートを使うときに私の元へ呼び寄せて、そのまま処理場送りにしてしまいたいですわ』
『良いよ』
『そう、ではそう言う事で』
さてタイミングを見張っててゲートを開いた時に到着するのはここよ。
もうそろそろ移動してくる。一族全てあの国から移動はさせないわ。
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性格の不一致と離婚し育児放棄し子供を捨て養育費を搾取し続けた女
「亜希あの女神様のおっしゃった事は事実なのか?」
父親が訪ねてくる
「今更聞いたって十数年も孫を見てない時点で理解してよ。それより有り金すべてと家財道具も売り払って半島の金に換金してゲートを利用して移動しましょう」
「いや、女神様の裁きだと倍額で返済の上子供を探して連れて行くのが贖罪だろ?」
父親がもっともな事をいう。
「そんなお金あるわけないでしょ、ほとんど使っちゃったんだし。それにお父さんお母さんにも色々買ったでしょ?」
「送られてきてた養育費でだったのか」
理解して顔を青くしてる。
「それじゃ再婚して相手が会うのを嫌がるからと言うのも嘘か?」
「そうよ、そうしないと孫と会わないのを変に思うでしょ」
「お前は何と言う娘だ。血の繋がりが大事なのは事実だ。でも我が子を育児放棄の末施設に捨てるってお前はどうかしてるぞ」
「どうかしてるって言われても、そう育てたの二人でしょ。爺さんは母さんに娘2人を先に生んだのを責めまくり長男至上主義も行き過ぎよ。
それを見聞きしてたお父さんもお母さんを庇いもしないでさ。
子供もあいつに似てくるし苛立ったわ」
本当に我が子ながら顔つきがあいつに似てくれば似てくるほど血がどうとか、どうでもよくなった。もともと日本国籍も欲しかったってのはあったかな。
「それでどうするの?この国の【ダンジョン】には入る事が出来ないんでしょ。どうせ半島に戻るんだし一族すべてに連絡してあっちで拠点探して動かないと生きていけないよ?」
しばらく考える両親の判断を待つ。
「分かった親戚中に連絡はするが、国際結婚してる従妹もいるしどういう判断をするかは分からないが、次女の淳代と長男の興には連絡して聞いてみる。
そうやって、集まった一族でゲートを潜り移動して行くのであった。
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審判と裁きの女神の領域
『いらっしゃい、よくも我の裁きを無視できましたわね?』
「ここはどこ?」
『我の領域ですわ。断罪の時にようこそ』
「なによ『黙れゴミの言葉は聞くに堪えん』
『そなたら一族は我の裁きを真摯に実行せず無視した。よって即時に処理場送りですわ』
『そなたゴミ女のせいで一族全てが魂を消し去る処理場送りですのよ』
ここで美女の最高の笑顔で『ただし普通の処理は致しません。通常ですと体が修復される一瞬に幸せだった時の事が思い起こされますが、あなた方はお互いの苦しむ姿を見えるようにしておいてあげます』
『もちろん最初に死ぬ瞬間も肉体で感じて下さい。通常の魂への処理とは違いますがゴミの処理の仕方などどうでも宜しいですわね』
『二百数十億年は覚悟しときなさい』
そう言って手を振った瞬間から一族は処理施設へと肉体ごと飛ばされるのであった。
お読み頂きありがとうございます。