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第1話「ゲリラ豪雨からの出会い」

「うわ~どうしよう」

 高校1年となった岡田優基は、スーパーでの買い出しの帰り道で自宅から5分程の所にあるバス停で雨宿りをしていた。とは言え、突然の雨だったので既にずぶ濡れ状態だ。

 優基の両親は共に仕事大好き人間であり、優基が中学生になった辺りから出張が多くなって家を空ける事が多くなり、高校入学となった今年からは何と海外勤務となった。予定では年間で日本に2週間戻るかどうか、というレベル。

 実質一人暮らしが始まって1月ちょっと。まぁ中学時代から両親共家を空けている時が多かったので、家事自体には問題無い。レパートリーもそこまで多くはないがしっかり自炊もしている。そして本日、食材の買い出しの帰りに突然のゲリラ雷雨によってずぶ濡れ状態、何とか自宅近くのバス停まで来たところだった。

 本当なら学校帰りにそのままスーパーに寄る予定だったが、買い物用のお金を足すのを忘れていたので自宅に戻って自転車で――と思ったらパンクしていたので修理の為店に寄ってからスーパーへと向かった。結構な時間のロスになってしまい、買い物を済ました帰りに雨。気分的には最悪だ。

「そしてここからどうするかが問題な訳で……」

 ここから自宅までの約5分、完全に住宅街のため途中に雨宿り出来るような場所は無い。自転車が使えない&買いだめしたので荷物が多くて余り走れない。このまま雨宿りをするのも、まだ雨があがる気配が無い上に既にずぶ濡れ、生鮮食料も買っているので早めにしまいたいという事情もある。幸い明日は土曜日なので万が一体調を崩してもどうにかなるだろう。

「ちょっと、あなたずぶ濡れじゃない」

「……え?」

 覚悟を決めて雨の中自宅へと帰ろうとした時、後ろから声を掛けられた。

「このままだと風邪を引くわ。私の家はすぐそこだから身体を拭きましょう。着替えも貸してあげるから」

 優基に声を掛けたのは、クラスメイトの斉藤麻美さんだった。

「えっと、あの……」

「遠慮しないでいいから。女の子なんだから身体は大事にしないと」

「……」

 またですか。というかクラスメイトでも気付かないですかそうですか。そう、岡田優基は高校1年生ではあるが、見た目で高校生だと言われた事はない。しかも、私服だと女の子に間違われる容姿をしていた。

次回は8月3日更新です。

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